捨てられるべき“愛”を「指輪」へリサイクルさせた花の都パリ。
当時、たまたま橋の美術修復の担当職員だったフランシスさんは撤去されゆく南京錠に書かれた恋人たちのメッセージを見て、その愛の大きさに感動を覚え、この愛の証をまた別の形で受け継ぐことができないかと考えた。そして出した結論は、なんとこの南京錠を指輪に変えることであった。フランシスさん曰く、「愛の証と言えば指輪だ!」とのこと。早速友人の鋳造職人のもとに南京錠を持ち込み、南京錠を指輪の形に変える方法を模索し始めたのだ。もちろん指輪にはデザインも大事。デザイナーである別の友人に相談してデザインの考案に明け暮れた。そしてついに南京錠から作られた指輪が完成した。商品のキャッチコピーは「100パーセント愛をリサイクル」。
ハート形の鍵穴の空いた南京錠を2つの手が施錠しているデザインがまた愛らしい。南京錠の真鍮は不純物も含まれているため、商品によって偏りがある。しかし、それでも100パーセント南京錠を活かすことを誓い、他の素材を使うことはしなかった。しかし愛と同じように、この一つとして同じ指輪がない特別感がまた“元”南京錠らしさを感じさせる。
フランスには「縁起の悪い愛」は存在しない
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