犯罪、孤食、肥満を減少。いいことばかりの「正義の畑」を営むポートランドのコミュニティ。
まさに地産地消だ。店内には敢えて馴染みのない旬の野菜を使ったスープやサンドイッチを販売している。そして、その珍しい野菜を使った食品やレシピを用いてコミュニティに紹介もしている。最後4つ目は、子供たちが通学中や下校時に立ち寄ってフリーで食べることができるりんごやバナナ、オレンジなどの果物が置いてある棚もあること。総じて、近隣住人が互いにヘルシーな選択をするように促すようなコミュニティのハブになっているのだ。
Photo by Rika Higashi
クリスさんがある日お店を訪れると、学校帰りらしい9歳の男の子たちが、レジで小銭を出し合い数えていたという。「何を買いたいの?」と声をかけると、「ぶどうを一袋」との答え。少しおまけしてぶどうを渡すと、みんなで近くの公園の噴水の前で競うようにぶどうを食べ始めたという。
何気ないエピソードのようだが、この地域の子供達が、おやつとして自らスナック菓子やキャンディではなく果物を選んだことは、クリスさんに大きな感動を与えた。9歳児が小銭を出し合って、ぶどうをスナックとして買ったのよ!彼女はビレッジ・ガーデンズが「フード・ジャスティス*1」になってきていると確信した瞬間だったという。