「ジャンル」にとらわれず、ストリートから成功した異色の音楽界のレジェンド二人から学べること
』を双子兄弟でプロデュース、そして監督したことで知られている。『ディファイアント・ワンズ:ドレー&ジミー』は、アレンが3年間に渡って撮影し、制作。ドレーとアイオヴァインの独占インタビューに限らず、数々の大物アーティストのインタビューも収録。ライフストーリーにとどまらず、ロックンロールそして西海岸のヒップホップの歴史を二人の過去を語りながら探る。ドレーとアイオヴァインが持つ音楽への熱意から生まれた予想外なコンビのサクセスストーリーだ。
アレン・ヒューズ(左)ドクター・ドレー(右)
バックグラウンドの異なる二人にあった一つの共通点
ドクター・ドレー、本名Andre Romelle Young(アンドレ・ロメル・ヤング)は1965年生まれ、西海岸のカルフォルニア州コンプトン出身。薬物を使用し、家庭内で暴力を振るう実の父と義理の父から身体的虐待を受けた彼。しかし、時代が時代で「暴力は当時のコンプトンでは当たり前だった」と作品のなかでドレーの母は話している。
彼は、母親の愛情に育てられたのだ。一方、ジミー・アイオヴァインは、1953年生まれでニューヨーク州ブルックリン出身。イタリアから移民してきた祖父母を持つ家に生まれた彼の祖父と父は港湾で働く労働者で、家族みんな仲が良く、愛情に溢れた家庭に育ったという。