2011年6月1日 17:20
高良健吾×鈴木杏インタビュー 常に確かめ合った五分五分の愛
その生々しさと美しさを役者から引き出せるのは、廣木監督だから成せる業。『M』に続いて今回が廣木監督作2度目の出演となる高良さんは「廣木監督だったらどんな役でも引き受ける」と絶対的な信頼を寄せている。
「自分の芝居の軸は『M』でできたと思っていて。監督に『お前の18年間が必要でお前を選んだのだから、お前がやることは正解だ』と言ってもらったことは、いまも軸になっています。それまでは、芝居はこうだというものがあると思っていたけれど、そうじゃない、その人になりきろうと思うことが正解なんだと。今回の『軽蔑』で再確認させてもらいました」。
なんとも熱いラブコールだ。廣木組に初参加だった鈴木さんも「現場では厳しいですけど、それは愛情のうえで成り立っていること。
厳しくも安心感のある現場でした。(役者=)“生もの”であることの大切さを廣木監督の現場で教えてもらった気がします」。どれだけ成長できたかは、フィルムにしっかりと焼き付いている。
「男と女は、五分と五分」。劇中のなかで何度も繰り返されるこのフレーズも、『軽蔑』で描かれる愛の象徴だ。高良さんと鈴木さんは、カズとして真知子として、五分五分であろうとする2人の愛をどう捉えていたのだろう。