2011年6月1日 17:20
高良健吾×鈴木杏インタビュー 常に確かめ合った五分五分の愛
「とても大変なシーンでした。真知子はこの後いったいどうなるんだろう…と考えて演じていたら、廣木監督が『もう少し心を解放するんじゃないの?』というようなことをポロッとおっしゃって。あぁ、開放していいんだ!そう思ったら、自然とどうすべきかが見えてきた。メロンのシーン以外にも、歌舞伎町を2人で走った後に、カズさんが自分のお腹で真知子の冷えた足を温めてくれるシーンがあるんです。他の男の人はやらないだろうな、という愛情表現をカズさんは本能的にサラリとやってしまう。女性にとってはたまらないですよね(笑)」。
まるで自分自身のことを話すように、少し照れながら話す姿が、なんとも色っぽくかわいらしい。そして、カズを虜にしてしまう真知子を「いい女」だと、きっぱりと言い切る。
「ダメなところも含めてすごくいい女だと思うんです。振り回される人はたくさんいるかもしれないけれど、生きることに覚悟もある、責任もある。覚悟をきめて生きている人は格好いいですよね」。
許されない愛に「五分五分だと思っていないとダメだった」(鈴木さん)
大胆なラブシーンや過酷な練習を積んでポールダンスに挑んだことも特筆すべきことだが、人間の本質的な格好良さ、本能的に人を愛する姿が、生々しく美しく描かれている、それが『軽蔑』の見どころと言えるだろう。