2012年5月17日 08:22
『ファミリー・ツリー』ジョージ・クルーニー 等身大の“ダディ”役への挑戦、そして発見
『自分をそのまま見せているだけだから簡単だよ』と言う役者がいるけれど、本当に自分自身を演じることは役者にとっては一番大変なことだよ」とパーソナル部分に関わる今回の役がいかにチャレンジングだったかを明かす。また、そこをカバーしてくれる人こそが「理解し合える監督」であり、本作で初めて組んだアレクサンダー・ペイン監督(『サイドウェイ』)もその一人だったことを認める。
「僕が(作品への出演の)判断を下すときのポイントは2つだけなんだ。監督と脚本、この2つさ。僕はペイン監督と仕事がしたいとかなり前から思っていたんだ。機会があって監督とトロントで夕食を一緒にしたとき、彼が僕に脚本を送ってくれると言ったんだ。実は、僕はどんな脚本だろうと関係なく出演しようと思っていたんだけど。脚本を読んで自分はとてもラッキーだと思ったよ。
彼のような才能を持っている人はなかなかいないよ。彼は物語の“面白い”から“悲しい”への切り替えを見事に捉えることができるんだ。例えばラストの方のシーンでは、(自分の妻の不倫相手の妻を演じた)ジュリー(ジュディ・グリア)が面白いところを見せている。ひどく悲しいのに、おかしいんだ。ジュリーはまさに渾身の演技を見せた。