2015年11月16日 21:00
紀里谷和明監督に人生相談してみる【後編】 恐れるなかれ!人生に特別なんてない!?
って思ったけど、いま考えると大したことないですよね?大人になっても、大なり小なり失敗はあるけど、全部そんな感じだと思いますね。
――人生におけるもっとも大きな出来事は?
紀里谷:好きですねぇ(笑)、ターニングポイント!何だろう…?(しばし思案し)「いつから○○なんですか?」って聞かれることも多いけど、わかんないですよね。何かひとつのことで、人生が大きく変わるわけじゃないんだなと思いますよ。
――写真家ということも踏まえて「いままで見た光景の中で、最も美しいと感じたのは?」という質問も来ていますが…。
紀里谷:その瞬間はね「きれいだな」って思うんですよ。でも、後になって見ると「別に…」ってなっちゃうんですよね、不思議なことに。だから「いま行きたい場所」とか「見たいもの」もないんですよね。
――仮にいま、臨終を迎えるとしたら、脳裏に浮かぶのはどんな光景でしょうか?
紀里谷:親の顔かな。
親父とおふくろのことを思い出すと思います。前の“幸せ”の話もそうですが、「私の人生、あの時のあの出来事があったから幸せ!」ってことじゃないですよね?きっと。もっと総合的な意味で「幸せだったなぁ」とか思うものでしょうから。