2016年10月20日 17:20
【インタビュー】橋本愛×ユースケ・サンタマリア “父娘”が語る映画の裏側
あんまりしつこく言うものだから、製作サイドが“じゃあ、これでいきます”と(笑)。
橋本:じゃあ、これはユースケさんが推薦したタイトルだったんですね!(笑)
ユースケ:ロビー活動をずっとやっていたの、待ち時間に。
橋本:確かに、日本ではサブタイトルをつける傾向にありますからね。
素晴らしい作品ほど、いろいろな細工をしなくても観客にきちんと伝わるはずだという、ユースケさんの強い思いが感じられるエピソード。感動させるための映画ではなく、感動を呼び起こすことのできる力を持った作品だという自負があるからこそ、余計なものは付け加えたくないという気持ちになったのだろう。
母との死別という悲しい話がベースにある作品だが、本作を観ていると、別れる悲しみ以上に、人生で愛すべき人と出会えた喜びというものを感じる。
橋本:私は人の死に立ち会ったことがまだないんです。家族が存在していることが当たり前になっている。
だから、もし大事な人たちが明日居なくなったら、後悔することがあるかもしれないと考えてしまって。でも、後悔することがあるだろうと知っているのに、じゃあそうならないようにいま、愛や感謝を伝えておくことができるかというとそれはちょっと恥ずかしいと思ってしまう。