【インタビュー】中村悠一×櫻井孝宏 執着しない“瞬発力”が演技の肝に『虐殺器官』
とオファー時の心境を述べた。
“難しい”“どんな仕上がりになるんだろう?”と思いつつ臨んだアフレコ。実際に演じてみての苦労を語ったのは中村さんだ。
「僕をはじめ、軍人側を演じてる皆がそうでしたけど、“感情をコントロールされた状態で戦場にいるという感情”が分からない。まず僕らは戦場に行ってないので、戦場に行くシーンを演じるときには、自分の想像と、先輩たちがどんな風に演じてきたのかをトレースします。が、そこにさらに“感情抑制”というフィルターをかける…その加減が本当に難しいかった」。同じく軍人側の一人を演じた声優・石川界人も苦労したようで、「石川界人くんの役が痛覚をマスキングされていて、攻撃を受けても普通に喋れと言われていた。それが非常に生理に合わないみたいで『え、でもどの瞬間は苦しんでいいんですか?』と聞いたが『いや、もう苦しまないでください』と返されてて…やはり、一度想像を張り巡らせたものをカットして演じるのは難しいんだなと思いましたね」とエピソードを挙げた。
一方、櫻井さんは「単純に怖いな、と思いました」と演じてみての感想を告白。「感じるものを感じなくさせることって、異常じゃないですか。