2018年1月5日 19:15
【インタビュー】安心キャラで落ち着きたくない――迷わず挑戦し続ける田中圭
でも、どこをどう一生懸命になればいいか分からない。でも、それは年齢に関係なくみんなそうだと思うんです。僕もそうだし。本当はもっとこうしたいとか、いろいろ悩むけど、学校の勉強のように明確な答えはないし、いい俳優になるためのテキストみたいなものも一切ないから。じゃあどうするんだ、というと自分と向き合うしかないと思う。そういう意味で『伊藤くんA to E』の5人の女性に共感できるんです。
完成披露試写会の舞台挨拶で『登場人物全員クズだとほっとします』と言いましたが、ほんとにクズだけが出て、クズのまま終わってたら、全然ほっとしない。でも、それぞれ違った駄目なやつらでもやっぱり生きてるし、変われるし。
すごく駄目なやつでも誰かに気づかせてあげたり、ふとしたときに誰かを救ってたりする。そういうものがこの作品のテーマだと思っています。
――30代になって、出演作での役どころも、渦中であがく若者たちを見守るようなポジションになってきたように思います。
田中:いや、俺全然、渦中入りたいですけどね(笑)。でも、現場によって立場が違うし、役によって作品における割合も当然違うし。ただ、あんまり落ち着きたくはないなとは思います。