2018年2月16日 07:30
【インタビュー】二階堂ふみ×吉沢亮 繊細で鈍感でエネルギッシュな青春という化け物を語る
ただ、変に声や表情を作ったりということは、一切やらないようにしました。山田は、そうすると安くなる気がしたんです。入る前から、いやクランクインした後も山田像についてずっと考えてはいたんですが、そういう内面を意識した状態で、でも現場ではただ、そこにいて、ただセリフを話したという感じです。持っている何かを外に出すというものでもなく、山田に関して、形として何か作ったというのはないですね。
二階堂:行定(勲)監督からも、あまり(具体的な指示は)なかったです。最初の本読みの段階で「僕は彼らの世代から遠く離れてしまって、全くわからないところにいるから、逆に聞かせてほしい」とおっしゃっていて。演出するというよりも聞いてくださる感じで「こうやって」「ああして」というのは一切なかったです。私もあまり「(セリフを)こう言おう」というのは考えなかったですし、みんな、自分がどう映るのか?とかテクニカルな部分ではなく、自分はここでどう生きるのか?『リバーズ・エッジ』という作品がどういうものなのか?というところに重きを置いていた気がします。
映画の中で印象的なのが、行定監督らしさともいうべき生々しさを感じさせる、随所に挿入されている、メインキャラクターたちがまるで取材のようにインタビューを受ける映像。