ソロ来日続く「ワン・ダイレクション」、彼らの“History”をふり返る
「Xファクター」時代からフィーチャーされ続けた歌唱力は、アルバム制作に並行して行われたライブ活動を重ねてよりパワフルかつシャープに。ポップソングやロックチューンでステージを駆け回ることもあれば、しっとりしたバラードで聴かせることも。
あえてベストモーメントを1つ挙げるとすれば、2013年11月幕張公演のアンコール時かもしれない。NTTドコモのCMでもおなじみの名曲「Story of My Life」を、マイクすら使用しないアカペラで披露。心憎いパフォーマンスで、静かに耳を傾ける観客を魅了した。
ハリーのセクシーな歌声も、リアムの透き通る歌声も、一度聴いたら忘れられない。全員がリードボーカルであり、全員の声がオンリーワン。それは彼らのパーソナリティにも言えることで、突如グループとなった彼らの個性はバラバラだが、なぜか5人が並ぶとしっくりくる。
だからこそ、ゼインの脱退が発表された2015年3月、ファンは悲しみに暮れた。それから約1年後、グループが活動休止に入ったときは、もっと大きな悲しみが広がった。
■ソロ活動に専念しながらも「1D」愛は消えていない
活動休止中はソロ活動に専念。その言葉を、彼らは生真面目なほどに守っている。