自分らしく“生きる”とは? 性を切り口に人間の本質に迫る注目作
2度目の結婚ではアメリカへと居を移すが、娘が産まれほどなくしてシングルマザーに。その後、最愛の夫となったフレッドと3度目の結婚後、ニューヨークの医療系非営利団体で様々な性の悩みに触れたことで一念発起。コロンビア大学、コーネル大学に通って博士号を取得した後、性心理と恋愛関係を専門に扱うセラピストとして開業する。
そんな折、縁あって参加したのが、1981年に放送開始された日曜深夜のラジオ番組「セクシュアリー・スピーキング」。番組に寄せられた誰にも言えない性の悩みに、学術的視点から的確かつ具体的にアドバイスするドクター・ルースはすぐに評判となり、彼女はテレビや雑誌、講演会とひっぱりだこに。身長140cmの小柄な体にパワーを漲らせ、ドイツ訛りの英語で朗らか&赤裸々にセックスを語るルース。「“サイズ”と女性のエクスタシーとの相関関係」についてもオブラートにくるむことなくズバッと言い切る彼女は国民的人気を得るが、その一方で検閲と戦い、時にはその発言に反発する一般人から市民逮捕をされそうになることも…。
なぜ彼女は“性”の問題に切り込むのか…?
家族や恋愛、性の問題に関心を持つことになったきっかけの1つは、10歳で両親と離ればなれになったことで、「誰かに触れられ、愛されることの大切さ」