くらし情報『世界が抱える問題描く『レ・ミゼラブル』は「小さな屈辱や嫌がらせの積み重なり」シンポジウム開催』

2020年2月13日 16:30

世界が抱える問題描く『レ・ミゼラブル』は「小さな屈辱や嫌がらせの積み重なり」シンポジウム開催

Photo by cinemacafe.net

ラジ・リ監督作『レ・ミゼラブル』の公開記念として、シンポジウム付特別試写会が2月11日に開催。森千香子(同志社大学社会学部・教授)、望月優大(ライター、ニッポン複雑紀行編集長)、安田菜津紀(フォトジャーナリスト)が登壇し意見交換を行った。

移民や低所得者が多く住む危険な犯罪地域と化す、小説「レ・ミゼラブル」にも登場するモンフェルメイユを舞台に、世界中で起きている移民、貧困、分断、格差などを描く本作。近年では『家族を想うとき』、『ジョーカー』、『パラサイト 半地下の家族』など、世界中の映画監督たちがその現状を描き、警鐘を鳴らしている。

今回行われたシンポジウムでは、まず森さんが「フランスでは“郊外映画″というジャンルがあるくらい郊外で映画はよく作られていますが、それらと大きく違うのがこのタイトル」と言い、「ユゴーが描いた19世紀と2世紀後の現在がどう変化したのか、していないのかを描いています。本作は単に移民を描いた作品ではなく、『レ・ミゼラブル』とは哀れな人々、貧しい人々という意味ですが、移民社会を描きながら、フランスの19世紀から脈々と続いている伝統を映し出した素晴らしい映画だと思います」

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