【ネタバレあり】互いに”寄り添いながら”トラウマと向き合い乗り越えていく…「サイコだけど大丈夫」は究極の大人の童話
そんなガンテが少年時代、凍った川で溺れかけたところを助けてくれたのがコ・ムニョンだった。以来、少年ガンテは彼女を慕っていたが、少女ムニョンは彼の小さな花束を無残にも踏みにじった。彼女も彼女で、“怪物”のような推理小説家の母に育てられたことで、愛を知らずに孤独を抱えたまま大人になった。その母は人気小説の最終巻を脱稿した後に失踪した、という。
ベストセラー童話作家となったムニョンもまた、子どものファンから「お姫様みたい」と言われるのが我慢ならない、むしろ魔女を愛する高慢な女性。愛嬌もない、健気な頑張り屋でもない、年上の男性におかずをよそってもらうのが当たり前のヒロイン。従来のドラマならば、次の項で紹介する主人公ガンテに片想いする幼なじみ・ジュリがヒロインに配され、ムニョンのようなキャラクターならば物語を引っかき回すだけの役どころだったろう。
欲しいものは必ず手に入れないと気が済まない、常に“空腹”な状態のムニョンは、その心の闇とは裏腹に、書店でも、病院でも、スーパーでも浮きまくる華やかなファッションがトレードマーク。
演じる「無法弁護士~最高のパートナー」『ワーニングその映画を観るな』ソ・イェジの神々しいまでの佇まいやスタイルの良さもあって韓国メディアがこぞって取り上げ、話題となっている。