2020年11月25日 18:00
【インタビュー】アデル・エネル、もどかしさを感じるようなリズムで…『燃ゆる女の肖像』は1つの旅路
そして最終的には解放され、生き生きとしていく」と語る。
ノエミ・メルランとは「毎回新しいものが生まれた」
マリアンヌを演じたノエミ・メルランとは本作で初共演となった。初めて顔を合わせたときの印象から、撮影を通じてどう変化していったのだろうか。
「私達はスポーツのチーム仲間のようなものでした。ノエミならきっと、私が提案したことに対し、彼女なりのリズムで反応してくれるはずだと思ったのです。そして思った通り、毎回新しいものが生まれました。私のことを信じて、一緒に試してみることができる相手に恵まれたのは嬉しかったです」と語るエネル。さらに、「ノエミは芸術の支持者なのです。
芸術には完璧な枠組みなど存在しませんし、真実というのは枠組みを超越したところにあると思っています。リズムというのは、相手との確固たる絆があれば、演技という枠組みを超越したところで正確に刻まれるものなのです」と最大限の賛辞を贈る。
そんなメルランとシアマ監督との共同作業について、「セリーヌとは12年前、『水の中のつぼみ』でも一緒に仕事をしたことがあるので、お互いのことはよく知っています。私たち3人は真剣に取り組んだのですが、楽しみながらやっていた側面もありました。