まずは人間ドラマを描く…森山未來×森川ジョージ『アンダードッグ』対談【前編】
森山:そうなんですね。今回『アンダードッグ』っていうタイトルですけど、かませ犬っていう、外から見てかませ犬的に扱われているっていう見方はあると思うんですけど、やってる本人としてはかませ犬だと思ってやっているボクサーは基本的にいないっていう話も聞いたんですけど。
森川:それが難しい。どこの会長も恐らく、選手をやめさせるのが一番の仕事なんですよ、もう駄目だよって。映画の中でもありましたけど、それが役割だと思うんですけど。やっぱり事故も起こります、ボクシングですから。あのパンチもらったらお前無理だよっていうのがあるんですけど。
選手にとっては職業のひとつじゃないですか。
俺の職業、何でお前が決めるんだってことになっちゃうんで。引き際は自分で決めたいんだよ、っていうのはやっぱりすごくある問題で。移籍してもやるっていう人は多いです。
森山:それは会長も気持ち汲んじゃいますもんね。
森川:そうですね。僕も劇中では、会長の気持ちになって「やめよう、やめろよ」って思ってました。
森山:そうですよねえ。
人間ドラマをきっちり描かないと「試合で応援してもらえない」
森川:『アンダードッグ』を見る限り、僕が一番気をつけていることをやっているなっていうのはありました。