2021年4月9日 17:30
スティーヴン・ユァン、アカデミー賞初ノミネート『ミナリ』までの道のり
シーズン序盤のグレンは、気弱なところはあるが生きるために必死。俊敏で機転が利き、偵察や物資調達の名人。仲間思いで誠実、決して嘘がつけない男。当初ダリル(ノーマン・リーダス)に中国人と間違えられるも、「韓国だ」とはっきり言うシーンもあった。
人気キャラクターとなったゆえの宿命か(!?)、幾度も幾度も絶対絶命のピンチに遭遇しながら“絶対に生き抜く”という覚悟で乗り越えてきたグレン。シーズンを重ねるごとに、リーダー格の保安官リック(アンドリュー・リンカーン)が終末世界での大混乱に際して倫理観が揺らぎ、生きた人間を殺めることにも躊躇しなくなっていくのとは対照的に、グレンの変わらぬ善意に溢れた人間性はより強い印象を放っていった。
シーズン2で出会い、シーズン3で夫婦となったマギー(ローレン・コーハン)から、グレンは“賢くて頼りがいのある”男性であり、囮や偵察に使われるなんて「軽視されている」と指摘されるシーンも印象的。さらに、マギーとともに捕虜になったとき初めて感情を爆発させ、ウォーカーを倒すシーンや、離ればなれになったマギーを探しにいく際の黒ずくめの防御服を着た姿などもグレンを語る上では外せない。