2021年7月8日 09:30
【映画と仕事 vol.9 前編】Netflixの人気作にも参加! “ワードローブ・スーパーバイザー“として活躍中の日本人が語るアメリカの撮影現場
という人もいれば「オープントウのスリッパがいい」という人もいるし、「厚めの素材で」という人もいる。
冬場の撮影だとウォーミングジャケットも用意しますが「カナダグースで」という人もいるし、靴下ひとつでさえ「コットン100%で」「このメーカーじゃなきゃ履かない」とかいろいろです(笑)。そういう要望にひとつひとつ、応えていかなくてはいけません。
突然、仕事を辞めてアメリカへ!「とりあえず、いま行ってみよう!」
――ここから、少し時間をさかのぼって、どのようにして増田さんがアメリカでこの仕事に就くようになったのかという経緯をお聞きしていきたいと思います。もともと、エンターテインメントやファッションがお好きだったんでしょうか?
両親が洋画が好きで、私が子どもの頃、映画館に連れて行ってくれても、見るのが洋画ばかりだったんですよね。子ども向けのアニメに連れて行ってもらったのは1回か2回くらいで、字幕の漢字もろくに読めない頃から洋画ばかりで…(苦笑)。
5歳くらいの頃かな? 『コーラスライン』の劇場版を観たんですけど、それが非常に印象に残ってます。キラキラの煌びやかな衣装を着たダンサーさんたちが楽しそうに踊っている姿に子どもながらに衝撃を受けたんです。