くらし情報『【映画と仕事 vol.9 後編】給与、ユニオン、英語力…衣装スタッフとして活躍する日本人が明かすNYエンタメ業界のお仕事事情』

【映画と仕事 vol.9 後編】給与、ユニオン、英語力…衣装スタッフとして活躍する日本人が明かすNYエンタメ業界のお仕事事情

そのあたりも契約がかなりきちんとしていて、例えば「朝、入りの時間から1時間以内に朝食を摂らせないといけない」とか「ランチは始業から2時間以上が経ってから」とかそれぞれの契約でルールがあって、決まった時間を超えてしまうとペナルティが発生します。基本的に、食事に関するルールとして、6時間以上の仕事の場合、それを超えると“ミールペナルティ”が発生するんです。それも3回目までは5ドルずつの加算だけど、4回目になると1時間分の時給が支払われたり、そういうのも細かく決まっています。なので、指示を出す側はペナルティ分も計算しながら「このスタッフには何時までにランチを摂らせないといけないか?」と考えなくてはいけないし、ランチに行かせるか? それともディナーまで待つか? どっちのほうが安くつくかを考えたりもします。

――お金に関して、増田さんがこの業界に入って、衣装の仕事で「食べていける」ようになるまでどれくらいかかりましたか?

最初の頃、インディーズの映画で仕事をしていたことをお話ししましたが、当時でも、私が知る限りで日本のいわゆるスタイリストさんの平均的な給料よりは多くもらっていたのではないかと思います。

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