【映画と仕事 vol.9 後編】給与、ユニオン、英語力…衣装スタッフとして活躍する日本人が明かすNYエンタメ業界のお仕事事情
――増田さん以外にアジア系のスーパーバイザーはいないんですか?
スーパーバイザーではいないと思いますね。アメリカ育ちでアメリカの市民権を持っているアジアン・アメリカンは数人いるとは思います。他にテイラーさんで、10代の頃に日本から来たという人はいますし、コスチューマーで中国・韓国系の人たちはいますね。
――ニューヨークのエンタメ業界全体で増田さんと同じようにスーパーバイザーをしている人間はどれくらいいるんでしょうか?
おそらく多くても50~60人くらいじゃないかと思います。ただ、先ほども言いましたが、いまは仕事の量がどんどん増えている状況で、人が足りないんです。なので、経験が浅いけど「スーパーバイザー」の肩書になっているという人も多くて…。
いまの状況や若い人たちを見ていると、私はインディーズでしっかりと経験を積んできてよかったなと思いますね。いろんな立場のことを知って、状況を把握できないとスーパーバイザーをするのは難しいと思います。
――ちなみにスーパーバイザーとして仕事をする上で、英語力はどれくらいのレベルが必要になるんでしょうか?
やはりそこは、指示を出す立場なので、仕事できちんとコミュニケーションを取るのに困らないレベルの英語力は必要です。