俳優やプロデューサーとして大活躍、進化し続けるビビアン・スーの現在地
そして2020年、同年の台湾映画最大のヒット作となった『弱くて強い女たち』(Netflix配信中)には、メインキャストのひとりとして出演。さらにプロデューサーとしても名を連ねている。
音信不通だった父親の死の知らせを受けた娘3人と、飲食店を経営して彼女たちをひとりで育て上げた母親。自分たちを捨てた父親の葬儀のために集まった母娘の前に、父親の晩年に寄り添った女性が現れて…というストーリー。ビビアンは美容外科医として成功した次女を演じ、その自然体の演技が絶賛された。
監督から脚本を渡されたのは、ビビアンが幼い頃に家を出た父親を亡くしてほどないタイミングだった。偶然にも、彼女の父親のそばにも晩年付き添っていた伴侶がいたといい、劇中に描かれる父親の不在が母娘に及ぼす影響にいたく共感したビビアンは、出演を快諾したばかりか、制作費の一部を出資することを決めたという。
彼女が協力を惜しまないのは、本作のように女性たちの生き方をテーマにした作品だ。
Netflixシリーズ「華燈初上 -夜を生きる女たち-」独占配信中
2021年には、1980年代の台湾の日本人向けスナックを舞台に繰り広げられるホステスたちの人間ドラマを描き、高く評価されたサスペンスドラマ「華燈初上 -夜を生きる女たち-」