「歌」をARと手話で伝える アクセシビリティの新たな試み「TRANSLATION for ALL」に迫る
撮影:加藤甫
――鎮座DOPENESSさん、歌を手話に翻訳していく作業を見て、いかがでしたか?
鎮座:手話の言語感覚、身体で表現するという、特徴や違いを改めて感じました。あと、自分的には歌詞を結構削って整理してきたつもりでしたが、手話を音楽の時間にあてはめていくと、まだまだ…(笑)ラップの情報量が多いのがたいへんそうでしたね。
那須:日本語の特徴と手話の特徴は違うんですね。だから語順や文章の順番を入れ替えたり、なるべく日本語の情報を欠落させないように、意味を重ね合わせた掛け言葉のようにしてまとめて出すという方法をとりました。
鎮座:情景、言語、リズムをどう表現していくのかということで、まだ全然理解しきれていないですけど。少しずれると意味が変わってしまうし、タイミングが遅れてもばっちりハマらないという、非常にセンシティブなものですね。
小林:微妙なところをどうやって手話にするか、難しいですね。“こぶし”はどう表現するんですか?
那須:手話で表すときに歌の様子を真似ました。
(首を振る身振り)
小林:(笑)表情がすごく大事ですね。
那須:初めはもっと大袈裟にやっていたんですが、鎮座さんのラップを手話表現してもらったダンサーのかのけん(鹿子澤 拳)