くらし情報『「歌」をARと手話で伝える アクセシビリティの新たな試み「TRANSLATION for ALL」に迫る』

「歌」をARと手話で伝える アクセシビリティの新たな試み「TRANSLATION for ALL」に迫る

本当に難しいんです。ラップの内容を見たとき、何を伝えたいのか、と。

小林:ラップは膨大な言葉の量ですよね。

鎮座:時代を現代から昔へ行くという、そのキーワードになる映像が4行ずつ表現されていて、ARの映像ありきだからそのイメージを伝えるのが難しいですよね。那須:4行ずつ歌うときのリズムがきれいでわかりやすいので、その気持ちよさを少しでも翻訳したいと思いました。韻を踏んだり、ろう者が見てラップだ、楽しいと一緒にノレるようなものにしたいと思って、ダンサーでもあるかのけんさんに相談して、翻訳を確定させて手話表現を決めていきました。ラップの韻を踏むところに手話をどうやって入れていくかというのを考えるのが工夫した点です。たとえば、「安室奈美恵になりたかった女子たちはガングロ」という歌詞のところで、同じ手の形を応用しながらリズムに合わせていくことで、韻を踏むようにしました。


鎮座:手話的な韻ということですよね。興味深い。

那須:それからリズムの強弱を上下にしてわかりやすく手話を作ってほしいとお願いしたんですけど、「天下分け目~」のところは手話通訳では「日本」「治める」「誰」という3つの単語の動きをリズミカルに体を下に下げていく感じで表しました。

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