くらし情報『【インタビュー】黒沢清監督が語る、黒沢流・恐怖演出と映画『Chime』での挑戦』

【インタビュー】黒沢清監督が語る、黒沢流・恐怖演出と映画『Chime』での挑戦

不思議なもので、怖いものがバーン!と起こると、怖いは怖いのですが安心もするように思います。あくまで映画の中の出来事で現実ではないものですから「ああ怖かった」とどこか安心しているんですね。対して「どっちなんだろう」と判断に迷うのが1番嫌な時間帯なので、その感じはなるべく長引かせてあります。

ただ――あんまりやりすぎると結果として怖くも何ともならず訳が分からないものになってしまうので、「大丈夫です、怖いです」というものをどこかで入れるようにもしています。非常に感覚的なものですが、その塩梅は毎回難しいと思いながらも楽しんでいます。

【インタビュー】黒沢清監督が語る、黒沢流・恐怖演出と映画『Chime』での挑戦


――『クリーピー 偽りの隣人』公開時に「田舎と都会の境目で事件が起きやすい」と話されていたのが記憶に残っています。松岡(吉岡睦雄)の家も、その系譜にあるのではないかと感じました。

『クリーピー 偽りの隣人』では怪しげな人が住んでいる変な住宅地として表現しましたが、今回は脚本に「家を出たら何の変哲もない普通の住宅地が広がっている」と書きました。
それをどう表現するか、あんまり交通量が多いと撮影できないし、田舎に行きすぎるととても東京郊外には見えないし――と悩んだ末に、国立の辺りで撮りました。

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