2014年10月21日 10:00
エンタープライズ0.2 - 進化を邪魔する社長たち - (288) iPhone6 Plusに"らしさ"が見つからないアップル0.2
また、祖業である「パソコン」もノートパソコンの「MacBook」が「Air」と「Pro」、デスクトップの「Mac mini」「iMac」「Mac Pro」とこれまた5種類。筐体もコンセプトも異なる商品をこれだけ擁しているのはアップルぐらいです。野放図に増やしたラインナップは、経営の負担となることを、90年代のアップルはすでに経験しています。ちなみにサムスンのGALAXY(ギャラクシー)のフラグシップモデルはS、Note、Tabの3種類だけ。
ジョブズを追放したアップルは、しばらくもせず停滞をはじめました。多くのラインナップを抱えながら、そのすべてが独創性に乏しい中途半端な仕上がりになったからです。社内において、開発プロジェクトが乱立していたのです。そこでモトローラやIBMなど、他のパソコンメーカーにOSを提供する「互換機」で、Windows陣営に対抗しようと狙います。
しかし、「互換機」とはフランチャイズ展開するようなものでありがたみが薄れます。ましてアップルへの期待は、大将のコダワリが売りの寿司屋のそれです。そしてファンは離れ、くり返し「身売り」が報じられたのが90年代の中ごろ、いまから20年前です。