2014年11月4日 10:00
エンタープライズ0.2 - 進化を邪魔する社長たち - (290) ネットとビジネスが繋がらない理由。0.2なの政治家と有識者たち
しかし、結果は5人枠の6番目で落選。山本太郎氏は自民党の武見敬三氏を抑えて4位当選します。民主党への逆風は、ネットの力を持ってしても跳ね返せなかった。だけではありません。ネットの使い方を間違えていたのです。「ネット選挙」において、山本太郎氏のほうが「上手」だったといえます。
表現の自由が遵守される我が国では、山本太郎氏が訴えるデマレベルの陰謀論や、根拠のないオカルト話とて、規制することなどできません。検証不能な一方的な主張だとしても、誰でも発信できるのがネットという媒体の特性です。
昨今、世界を混乱させている「イスラム国」のネット利用も同じ構図です。賛否の否が多くとも、話題になればネット空間は「山本太郎」の文字で埋められます。俗に「炎上商法」と呼ばれるものでも、ネット空間において悪名は無名に勝ります。
○日本人とはなにか
ネット選挙の鍵はデマの拡散…ではありません。選挙戦が始まる前から、山本太郎氏はネットで「話題」を提供し続けていたことです。極論すれば「話題」の中身は問いません。一笑に伏されるような内容でも、人目を憚らずに主張する堂々とした姿を、論理の正しさと混同してしまう人が一定数いるのが、民主主義社会の欠陥であり真実です。