くらし情報『読む鉄道、観る鉄道 (64) 『鉄道員(ぽっぽや)』 - 高倉健が演じた「仕事の誇り」そして奇跡』

2015年1月12日 17:30

読む鉄道、観る鉄道 (64) 『鉄道員(ぽっぽや)』 - 高倉健が演じた「仕事の誇り」そして奇跡

それは、孤独な人生の最後に神様がくれた奇跡だった。

○いまも残る「幌舞駅」にファンが訪れる

ロケ地は根室本線の幾寅駅。中間駅を雪に埋もれさせ、終着駅に仕立て上げた。大スター高倉健が鉄道職員を演じることもあって、JR北海道の協力ぶりがすごい。幌舞線の起点、美寄駅のロケ地は函館本線滝川駅。根室本線の起点でもある。映像に入る駅名標は、ホームの柱が「びよろ」に掛け替えられ、屋根から下がる駅名標は映らない角度に。ホーム上からの撮影では、駅舎側の大きな駅名標が「JR」のロゴで隠されている。


幌舞線の列車は赤いディーゼル車1両の単行だ。時代背景を考慮して、台詞では「キハ12」と呼ばれている。キハ12形は1956年に製造され、1980年代に全車引退。撮影当時は現存せず、キハ40形の前頭部をキハ12形風に改造。前面に雪を付着させて雰囲気を醸し出している。この車両は改造を残したまま、「ぽっぽや号」として運行されていたという。

幌舞駅の舞台となった幾寅駅は無人駅となっていて、撮影のために古めかしさを加えられた駅舎が現存し、待合室には撮影時の写真などが飾られている。駅前食堂のロケセットも残っている。
撮影で使用したキハ40形は2005年に廃車となり、運転室周りがカットされて当地に運ばれ、保存されている。

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