2015年2月10日 14:56
障害を抱える子供でも普通の勉強ができるように - ソフトバンクがICTで支援する「魔法のワンドプロジェクト」
Wi-Fiの整備はもちろんのこと、スマートフォンやタブレット端末の持ち込みを制限している学校は多く、障害を持つ児童であっても例外ではないという。
○実際に生徒が抱える問題とは
報告会では、複数の事例発表が行われた。東京都狛江市立緑野小学校の森村 美和子氏の例では、困り感が大きく、自尊感情が低いといった精神面で不安を抱える児童(Aくん)の生活改善が取り上げられた。
Aくんは森村先生に初めて会った時に「先生、僕は3歩歩くと忘れてしまう」と話し、当たり前のことができず、自分で納得できない様子が森村先生の印象に残っているという。
板書に時間がかかり、漢字に苦手意識を持つなど勉学を行う上で課題となる事象が見られており、それぞれがさらに板書の意欲低下や苦手意識、やる気の低下に繋がり、さらなる悪循環に陥っていた。こうした問題は、一般児童からすれば「やる気がない」と片付けられがちだが、本人の意思ではどうにもならないケースも存在する。周りの大人が、こうした状況を理解してあげることも重要というわけだ。
このケースでは、対策としてiPadで板書を写真撮影し、自宅では漢字アプリを利用して学習するという取り組みが行われた。