2015年12月10日 15:00
抱きしめてヴィーナス - 探査機「あかつき」、金星への帰還 (6) 中村正人プロマネに聞く(4) - かくして再挑戦できる軌道は見つかった
の科学的な成果を見て「『あかつき』でここまで分かった、では次は何を知らないといけないか」というところからスタートしないといけないですからね。
惑星探査というのは時間がかかりますから、若い連中には「先を考えておけよ」とか「結果を見てから考えるなよ」と教えているんですが、まぁ金星は近くて行きやすいしね。とりあえずは「あかつき」の結果を見てから考えることになると思います。
--そこには中村先生も何らかの形で関わられるのでしょうか。
中村: いやいや、僕はもう定年ですからね。後任の人に任せます。
--ちなみに中村先生は、「あかつき」にはどのあたりまで関わられる予定なのでしょうか。
中村: 12月の金星軌道投入の成果が出るまで……だから、2016年3月ごろまでかな。
実はこの前、ここ(JAXA東京事務所)で老後の生活プランみたいなセミナーがあって、3月で退職すると退職金がいくらで、みたいなことを計算したんですよ。でも年金がもらえるのはまだ先だから、これはやばいかもしれないなぁ、と(笑)。
まじめな話をすると、僕はもともと宇宙研に勤めていて、東京大学に行って、また宇宙研に戻ってきてと、10年ぐらいごとに職場を移っています。