くらし情報『エンタープライズ0.2 - 進化を邪魔する社長たち - (353) ネットリンチの問題は、叫ぶ側にあるネットリンチ0.2』

2016年1月28日 08:00

エンタープライズ0.2 - 進化を邪魔する社長たち - (353) ネットリンチの問題は、叫ぶ側にあるネットリンチ0.2

この政治家がコスプレを披露するなどで、ネット上の有名人だったことも手伝い、鮮やかに燃え上がってしまった炎上は「ヤフーニュース」を飾りました。G記者はこの陳情者と幼なじみであり、条例にも反対の立場でした。つまり、私利私欲のために政治家のブログを炎上させたとも言える話で、これはすなわち「ネットリンチ」と呼べるのではないのでしょうか。

それではどんな個人情報を晒したのか。

陳情者は、すでに故人とはいえ有力政治家の孫を名乗った上で、議会で審議中の条例に反対するように電話で依頼していたのです。陳情を受けた政治家は、故人と同じ党ということもあり、自己申告の素性が本当だったと仮定し、「先生(政治家)なら、自分の信念をもとに行動するはず。私も同じです」と戒めます。そしてこの電話でのやり取りをブログで紹介したら「個人情報を晒した」と批判を始めたのがG記者だったのです。


冷静に考えてみると「ちょっと待ちなさい」という話でしょう。大物政治家の名前を出すということは、その名前の影響力に期待しているということです。故人の名前で現役の政治家を動かせるなら、一部の「エスタブリッシュメント=政治家一族」の電話一本で条例が左右される、つまりは民主主義の根幹が揺らぐ重大事といえるのです。

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