2016年6月14日 07:30
大野智は視聴者を味方につけすぎた!? 『世界一難しい恋』プロデューサーが語った計算違いと最終回への展望
恋愛ものには、セオリーがあります。例えば中盤で一回うまくいったけど違う相手が現れて三角関係になり、でも最終的にはどちらかとくっつく……というような。もうやり尽くされているセオリーをどう裏切るかというところで、作家と脚本を詰めていった点は大きいです。
作中で「告白」「キス」といったイベントは置いてあるんですが、実はそこにドラマはありません。もっと描いているのは、恋愛を通した零治の成長や、毀誉褒貶(きよほうへん)というか。もしかしたら、そこが新しく見えるのかもしれないですね。
――たしかに、恋のライバルが出てくるわけではなく、いつも零治自身がピンチを作っていますね!
そう、このドラマは零治次第なんです。零治がキスをしようと思えばいつでもできるし、別れようと思ったら別れられる。
誰かに邪魔をされることはありません。とにかく零治次第という作りになっていますね。
――そう考えると、これだけ主人公の心の動きに左右されるドラマもなかなかないような気が……。
意識したつもりはないのですが、他の人のシーンを考えても面白くならなくて、すべては零治に絡んでいくことになってしまいましたね。脚本の金子(茂樹)