テレビ屋の声 - 第10回『あさイチ』河瀬大作CP、常識を壊し続ける朝の情報番組がNHKで誕生した理由
なぜかというと、日テレは面白いことをしようと思ってつくるから当然面白いんですけど、結局は面白いだけなんですよね。だけど、NHKの人は面白いものを作ろうと思ってるわけじゃなくて、真面目に突き詰めてやって、後から見てみたらすごい変な番組になってしまうということがあるんです。
――具体的にどんな番組があったんですか?
あれは80年代くらいかな? 「子供の性」についての番組で、お母さんが「子供部屋に行ったら、男の子が自慰行為をしていたので、そういうときはどうやって対応すればいいんでしょうか?」と相談してるんです。普通はそのままドアをバタって閉めちゃえばいいと思いますよね。でも、その番組では、専門家の先生が「ニコッと笑って『元気?』と声をかけてあげることが大事なんです」って言うんですよ(笑)
――えっ(笑)
でも、当時の時代風俗では正しいことで、真面目にやってるわけなんですよね。
――そう言えば最近でも、Eテレで和田アキ子さんと藤岡弘、さんがスマホを学ぶという番組をやってるのを見たんですが、真面目に一生懸命やってるんですけど、どうしても機械音痴っぷりが面白くて笑ってしまいました(笑)
そうそう。