テレビ屋の声 - 第10回『あさイチ』河瀬大作CP、常識を壊し続ける朝の情報番組がNHKで誕生した理由
ってフォローしてくれる(笑)。逆だから、すごく新鮮なんだと思いますし、だからこそ、イノッチが朝ドラ終わりで泣いてる有働さんに、スッとハンカチを出すとか、優しいキャラが立ってきますよね。有働さんは、普通NHKのアナウンサーってふざけにくい立ち位置のはずなんだけど、どんどん逸脱しちゃう(笑)。でも、それって今のテレビにすごく求められる正直さとか本音とかを、なんとなく2人がやっていくうちに探り当てて、手応えをもってやってるんじゃないかなというふうに見ています。
――「朝ドラ受け」(※)なんて、今では当たり前のようにやっていますが、すごく斬新なことでしたよね。
朝ドラ受けは、ちゃんとしたタイミングで受けないと、SNSのタイムラインが荒れるんですよ(笑)。災害や大きな事件があると、今日はスルッと流したほうがいいなというときがあるんですけど、実際に受けないと「えっ! 今日受けてくれなかった! 」となるんです。僕は毎日、副調整室でタイムラインを見ているんですけど、「リアタイ(リアルタイム)であさイチは久しぶりでうれしい」という人がすごく多いんです。
朝の時間に何かを共有する"お茶の間"みたいな、ある種の安心感があるのかなと思っています。