魚を食べると本当に頭は良くなるのか? - 脳に必要な栄養素「DHA」の秘密 (1) 味の素が子供向けDHAサプリメントを発売
「脳に十分な栄養が行きわたり、休息を十分に取れれば、学習はずっとスムーズになる」と同氏は語る。そのためにもEPAやDHAの摂取が重要になってくるわけだが、ではどの程度を摂取するべきなのか(ただし、植物由来の短鎖オメガ3には長鎖同様の健康効果はないので、魚などの長鎖オメガ3を摂取するべきだとしている)。国際的科学機関の推奨値は、一般集団(心血管の健康)では1日当たり500mg未満、抑うつやその他の精神健康の状態では1000mg未満、先進国の多くの標準的な摂取量が150mg以上で、英国・ドイツでの推奨量は250mg、フランスが500mg、ノルウェー450mg、そして日本では1000mg(1g)以上が望ましいとなっているが、日本の実際の摂取量は目標値よりも350mg以上少ないと言われており、政府もこの問題について認識しているが、同氏は「海外が低いのだから、といってそれを迎合するような動きは採るべきではないし、絶対に引き下げるべきではない」と強い口調で、むしろ目標値にどうやって実際を引き上げていくかを議論していくべきだとした。
なお同セミナーでは、管理栄養士・料理研究家の小山浩子氏がオメガ3とオメガ6のバランスとして、7:3が良いとし、オメガ6は普段の生活で十分に摂取できているので、オメガ3を意識して子供のおやつなどに取り入れて行ってもらい、できれば子供と一緒におやつを作るといった食を通しての思い出作り、心の栄養の方の充足も意識してもらえればとして、マグロのツナやサクラエビ、イカそうめん、さくらでんぶ、ひじきなどを活用したおやつの紹介を行っていた。