2017年10月8日 11:00
北野武監督、周囲に委ねて「俺のやり方でやる」 - 18作の歴史が刻まれたアウトレイジ表現法 【短期連載 暴走の黒幕】
生活自体が、映画を作ったり、ライブをやったり、いろんなところに繋がってるんだよね。「晩飯」がライブで、「朝飯」が映画みたいな。そうやって生活の中に入り込んじゃってる。あまり、客観的に見ることがないんだよね。だから、いろいろな仕事をやってるんだろうね。これが疲れねーんだよなぁ(笑)。「あー! この仕事疲れた」と思うのは、たぶん時間が長い時だけ。あとは何とも思わない。
――どんな仕事でもですか?
うん、だいたい。まぁ、体張ってケガする可能性があるのは別だけど。もう歳だからね。
――火薬田ドンとか(笑)。
うん。アレなんか、結構間抜けでくだらないことが一番神経使うよね。ケガしちゃいけないから。一番真剣な演技が、一番楽だったりね。
ただ真剣にしゃべればいいじゃない? 不思議なもんだよなぁ。○一番の楽しみは撮り終わってから
――同じく『全思考』(幻冬舎文庫)には、「いちばん面白いのは編集」とありました。どのようなところに魅力を感じていらっしゃるんですか?
子供の頃、プラモデルのキットを買うと、解説書と部品が入ってたでしょ? あれが映画でいうところの「ラッシュ」(未編集映像)。「ラッシュ」