2023年11月12日 10:00
東野絢香、『おちょやん』で変わった女優としての意識 映画『正欲』でも「何かつかめたような感覚」に
岸(善幸)監督や相手役の佐藤寛太さん、スタッフの皆さんと撮影を進めていき、緊張しているなとか、汗をかいているなとか、自分の身体の状態を全部忘れられる瞬間……相手の目だけ見えるようになった瞬間があり、深いところまで潜り込むというのはこういうことなのか! と感じました。初めての体験で、ほかの作品でもこれぐらい深く表現を掘ることができたらすごくいい作品ができるのではないかなと、何かつかめたような感覚でした。
――どうやってその感覚をつかんだのでしょうか。
私も含めてみんなが作品を良くすることだけを考えて、それがぴったりハマったのかなと。明確にはどうしてそんなに集中できたのかわかりませんが、誰1人違う方向を向いてなかったからもらえたプレゼントみたいな気持ちで、味わったことのない身体の感覚になれてすごくありがい経験でした。――本作が映画初出演となりましたが、その感想もお聞かせください。
試写で見たときは「スクリーンに私がいる!」と不思議な気持ちになりました。でもまだ実感は湧いていなくて、お客さんから感想をいただいた時に初めて、映画に出られたんだと実感が湧くのかなと思います。
●女優としての転機や大切にしていること
――そもそもの話になりますが、女優になりたいと思ったきっかけを教えてください。