『銀魂2』、粘り強いヒットを支えるイケメン俳優たちの力強さ&精密さ
出てきたとき、レンズが黒くて眼が見えないのだが、それでもなぜかどう見ても窪田正孝だった。なにしろ、彼はいつだって輪郭がしっかりしている俳優だから。
私は窪田のことを、菅田将暉、勝地涼と並ぶ、ミリ単位の精密な演技のできる四天王のひとりと呼んでいる(菅田のことは、かつてこの枠でその精密描写について書いている)。四天王、残りのひとりは山田孝之。つまり「銀魂2」には精密四天王の3人が出演していて、山田孝之はパート1ではエリザベスの中の人だった。精密四天王は福田作品と相性がいい。
満を持しての精密俳優四天王・窪田の参加で俄然盛り上がる『銀魂2』。目は口ほどにものをいう眼をサングラスで隠していても、窪田の全身は多くを物語る。
クライマックスでは、「マトリックス」的(例えが古くてすみません)な近未来派な雰囲気を醸し、小栗旬と一騎打ちする。長年コツコツとトレーニングして仕上げてきている小栗旬の下半身の安定感ある動きと互角にぶつかりあって、見応えがあった。佐藤二朗、ムロツヨシを意図的に外したような原稿になってしまったが、そこは許してほしい。まとめると、みんなの力で35億円突破したといえるだろう。ブラボー!
■著者プロフィール
木俣冬
文筆業。