ここでプロデューサーのウォルター・ウェンジャーがクビになります。彼はそれまではハリウッドを代表するプロデューサーでしたが、この映画でキャリア終了。
■ついに完成! 結局10倍のコスト(涙)
そして1962年夏についにクランクアップ!企画がスタートしてから4年。最初は300万ドルでスタートして結局総製作費3,111万5,000ドル(当時換算で約150億円)で完成!なんと最初の予算の10倍のお金を突っ込んだのです!
映画の神様はこの映画にほほ笑みませんでした。お客さんが来なかったのです。濃い映画ファンなら知ってる話なんですが、このクレオパトラの転落は映画史にさんぜんと輝いています。
■コッポラの転落制作『地獄の黙示録』
あんまり完成しないので、現場で監督が気がヘンになりそうだった映画というと『地獄の黙示録』があります。監督は『ゴッドファーザー』シリーズで有名なフランシス・フォード・コッポラ。
ちなみに地獄の黙示録はベトナム戦争の映画ですが、撮影自体はフィリピンで行われました。企画が企画なので、米軍がまったく協力せず、仕方がないのでフィリピン軍に協力を頼みました。せっかく作ったセットが台風の直撃でぶっ壊れて立て直し。