ソ連からイスラエルに移住した映画吹き替え声優夫婦の第2の人生を描く『声優夫婦の甘くない生活』。この度、本作でオマージュが捧げられている名匠フェデリコ・フェリーニ監督の『ボイス・オブ・ムーン』版ビジュアルが解禁された。公開決定のニュースに、早くも映画ファンの間では「夫婦愛と映画愛に満ちた作品で惹かれる」「フェリーニの作品が出てくるの、楽しみ」「声優という職業、しかも夫婦、そしてイスラエル発!世界観からもう面白そう」とSNSで期待の声が上がっている本作。溢れんばかりの映画愛に包まれた本作は、今年、生誕100周年を迎えたイタリアの名匠フェリーニに最大のオマージュを捧げており、その理由について監督のエフゲニー・ルーマンは、大好きな映画制作者であることはもちろん、主人公の声優夫婦、そして監督自身も幼少期を過ごした当時のソ連圏で観ることのできた、数少ない外国映画の監督のひとりだったから、と語る。この度、そんな本作のビジュアルが、1990年日本公開時のデザインをイメージした『ボイス・オブ・ムーン』版に変身。月に見立てた黄色い映画フィルムのリールが印象的だ。『ボイス・オブ・ムーン』は、『ライフ・イズ・ビューティフル』の人気俳優ロベルト・ベニーニが主演したフェリーニ監督最後の長編映画。“月の声”を求める無垢な主人公と周囲の人々が繰り広げるお祭り騒ぎを、詩的でファンタジックな映像で綴った、まさにフェリーニの真骨頂といえる作品。本作『声優夫婦の甘くない生活』では、1990年、ちょうど新作として発表されたこの映画を、フェリーニを敬愛する主人公のヴィクトルがイスラエルでも上映しようと奮闘する様子が描かれる。劇中ではほかにも、ダスティン・ホフマン主演『クレイマー、クレイマー』や、マーロン・ブランド主演『波止場』など、往年のハリウッドの名作が数々登場し、映画ファンをノスタルジックに楽しませてくれる。なお、本日10月27日(火)に開催されるヒューマントラストシネマ有楽町のジャパンプレミアでは、来場者に本ビジュアルのポストカードがプレゼント。31日(土)からは、都内のヒューマントラストシネマ有楽町と、新宿武蔵野館の劇場ロビーにも本ポストカードが設置される予定(なくなり次第配布終了)。『声優夫婦の甘くない生活』は12月18日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:声優夫婦の甘くない生活 2020年12月18日よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国にて公開
2020年10月27日『ゴッドファーザー』の舞台裏を描く映画『Francis And The Godfather』(原題)が製作進行中であることが明らかになった。「Deadline」によると、キャストはフランシス・フォード・コッポラ監督役にオスカー・アイザック、当時パラマウントの社長で名プロデューサーだったロバート・エヴァンス役にジェイク・ギレンホールが決定。『ゴッドファーザー』の撮影中、たびたび衝突したコッポラ監督とエヴァンスについてのストーリーが語られる。何年もヒット作に恵まれていなかったマーロン・ブランドを主演に据えることについてなど、言い合いが絶えなかったという。監督は『レインマン』のバリー・レヴィンソン。2015年に「ブラックリスト」入りしたアンドリュー・ファロッテの同名タイトルの脚本をもとに、レヴィンソンが新たに書き上げた。コッポラ監督は「バリー・レヴィンソンが作る映画なら、どんなものだっておもしろいし、価値のあるものだ!」とレヴィンソン監督に太鼓判を押している。先月、2021年初めに誕生する動画配信サービス「Paramount+」も『ゴッドファーザー』の製作裏をテーマとしたリミテッドシリーズ「The Offer」(原題)を制作中であると報じられたが、今作とは別の作品である。(Hiromi Kaku)■関連作品:ゴッドファーザー 1972年7月15日より公開© 1972 Paramount Pictures. All Rights Reserved.
2020年10月01日「バイアコムCBS」が、2014年に開始した動画配信サービス「CBS All Access」をリブランドし、2021年初めに「Paramount+」として展開していくことを発表。オリジナル作品を制作することも明らかにした。そのうちの1つが、フランシス・フォード・コッポラ監督の代表作『ゴッドファーザー』の製作裏や過程を描く、全10話のリミテッドシリーズ「The Offer」(原題)。内容は『ゴッドファーザー』でプロデューサーを務めたアル・ラディの体験に基づいた話になるという。ラディは、主演のマーロン・ブランドの自宅を訪れて出演を説得した人物で、同作と『ミリオンダラー・ベイビー』でアカデミー作品賞を受賞した名プロデューサー。現在90歳と高齢であるが、今作で製作総指揮の1人として名を連ねる。『ディープ・インパクト』『NINE』のマイケル・トールキンも製作総指揮と脚本を務める。1972年に公開された『ゴッドファーザー』は、アカデミー賞で作品賞、主演男優賞、脚色賞を受賞。歴史に残る名作として、アメリカ国立フィルム登録簿に登録されている。今年は『ゴッドファーザー PART III』の公開30周年を記念し、コッポラ監督による再編集版がアメリカの劇場で12月に公開される。(Hiromi Kaku)■関連作品:ゴッドファーザー 1972年7月15日より公開© 1972 Paramount Pictures. All Rights Reserved.
2020年09月16日フランシス・フォード・コッポラ監督の衝撃作『地獄の黙示録』が明日から全国のIMAX劇場で期間限定で上映される。今回は公開40周年を記念して製作された“ファイナル・カット”版での上映だ。映画ファンの間には繰り返しタイトルがあがる名作、大作、問題作が多く存在するが『地獄の黙示録』も長年に渡って何度もその名があがり、賛否両論が渦巻いてきた作品だ。舞台はベトナム戦争が続く1969年。ウィラード大尉(マーティン・シーン)は、カンボジアのジャングルにいるカーツ大佐(マーロン・ブランド)の暗殺を命じられる。カーツ大佐は軍の命令を無視して暴走し、ジャングルに独自の王国を築いているという。ウィラードは船に乗り込み、河を移動しながら戦争下のベトナムをくぐり抜け、カーツ大佐のいるジャングルを目指す。脚本家のジョン・ミリアスとジョージ・ルーカスが温めていた企画をコッポラが引き継いで製作された本作は、壮大なスケールで撮影が開始されるも、セットは台風で流され、主役が交代し、キャストは病で生死の境をさまよい、ついにはコッポラも心労で倒れるほど過酷な撮影が続いた。その結果、撮影期間も投じた予算も当初の計画から大幅オーバー。2年もの編集期間を経て完成に至った。映画はカンヌ映画祭で最高賞パルムドールに輝き、興行的にも大ヒット。2001年には53分の未公開シーンを追加した“特別完全版”が公開。明日から日本に上陸する“ファイナル・カット”は巨匠ヴィットリオ・ストラーロが撮影したネガ・フィルムを修復し、劇場公開版プリントマスターの音声と共にIMAX DMR(Digital Media Remastering)技術でリマスターしたもの。特別完全版よりも20分短い182分で、コッポラ監督が自ら製作にあたっている。本作はそのスケールの大きさと、様々な解釈をうむ内容、強烈な映像、T・S・エリオットやジェームズ・フレイザーの引用などが多くの映画ファン、研究者の興味をひき、現在も語り継がれている伝説的な作品だ。また、“I love the smell of napalm in the morning.(朝にかぐナパームの臭いは格別だ)”など、本作に登場する名セリフは現在も語り継がれている。今回は最新のデジタル技術で復元が行われ、IMAXの環境で楽しめる絶好の機会。最初の公開時にも、特別完全版にも間に合わなかった若い映画ファンも劇場に足を運ぶことを期待したい。『地獄の黙示録 ファイナル・カット』2月28日(金)より全国IMAXにて期間限定上映
2020年02月27日映画『ゴッドファーザー』のシネマ・コンサートが、2020年1月12日(日)に東京国際フォーラムにて開催される。映画『ゴッドファーザー』のシネマ・コンサートが再演シネマ・コンサートとは、映画のセリフや効果音はそのままに、音楽パートをフル・オーケストラが大スクリーンでの映画全編上映に合わせて生演奏するという、映画とコンサートが融合したエンターテイメントショウ。これまで様々な名作がフィーチャーされているが、今回は2015年10月以来5年ぶりの再演となる『ゴッドファーザー』の上映が決定した。名優マーロン・ブランド、アル・パチーノらを迎え、フランシス・コッポラ監督作品として1972年3月にアメリカで公開され映画『ゴッドファーザー』は、当時の興行記録を塗り替えるほどの大ヒットを記録したギャング映画。アカデミー賞では10部門にノミネートされ、そのうち作品賞、主演男優賞、脚色賞を受賞している。国内外に多くのファンを持つ本作だが、その代名詞の1つと言えば、映画音楽界の巨匠であるニーノ・ロータによるスコア。メインテーマ「ゴッドファーザー 愛のテーマ」を始め、全編に渡って響き渡る、切なくメランコリックな音楽。ニューヨークにおけるギャング抗争劇が描かれた同作品を、家族愛をテーマにした名画にまで昇華させたのは、このニーノ・ロータによる音楽の功績も大きいだろう。本イベントでは、そんなニーノ・ロータのスコアを、映画の上映に合わせて国内屈指の名門オーェストラである東京フィルハーモニー交響楽団が生演奏。シネマ・コンサートの醍醐味である大迫力の演奏を堪能しながら、映画『ゴッドファーザー』の世界にどっぷりと没入してみてはいかがだろう。開催概要「ゴッドファーザー シネマ・コンサート」開催日時:2020年1月12日(日) 14:30開場/15:30開演会場:東京国際フォーラムホールAチケット価格(全席指定):S席 9800円(税込) / A席 7800円(税込) ※未就学児入場不可上映作品:ゴッドファーザー/The Godfather(監督:フランシス・フォード・コッポラ/音楽:ニーノ・ロータ/1972年公開)※英語上映・日本語字幕付き演奏:東京フィルハーモニー交響楽団チケット:・一般発売 2019年12月14日(土)・先行受付 2019年11月22日(金)
2019年11月25日ロビン・フッド伝説を現代の作品へと生まれ変わらせる『フッド:ザ・ビギニング』が、10月18日(金)に公開される。この度、中世が舞台の物語でありながら、現代的でスタイリッシュな衣装を身にまとったキャスト陣をとらえた場面写真が公開された。これまでケヴィン・コスナーやラッセル・クロウなど、錚々たるハリウッド俳優が主演し実写映画化されてきたロビン・フッド。“特別な作品”を製作することを最も大切にしているというレオナルド・ディカプリオを製作に迎え、『キングスマン』シリーズや『ロケットマン』などで人気を集めるタロン・エジャトンが主演に抜擢され話題となった本作。疑うことを知らない特権階級の若者がヒーローとして成長していくまでを描き、スピード感満載のシューティング・アクションが繰り広げられる中で、その世界観を表現した衣装の数々も注目ポイントのひとつとなっている。本作のような時代ものでは、衣装デザインが制限されてしまうことが多い。しかし、衣装を担当したジュリアン・デイ(『ボヘミアン・ラプソディ』で英国アカデミー賞にノミネート)は、そんな常識を覆し、規則破りのノッティンガム・ファッションを作り上げた。“モダン・メディーヴァル(現代的中世)”と名付けられたそのスタイルは、近未来的なエッジが効いているものの、しっかりと現実に根差した衣装だ。劇中で最も重要となるロビンの衣装と“頭巾(フード)”について、デイは「何百種類もの頭巾を見てみたけど、心からワクワクするようなものは見つけられなかった。次に、バイカー用のレザージャケットについてリサーチをし始めて、マーロン・ブランドが着ていたようなバイクジャケットと、侍が戦のときに着る装束とを合わせたようなものを作ったんだ」と制作秘話を明かしている。その他にも、英国空軍1945年モデルの飛行服を参考に作られたノッティンガムの炭鉱夫たちの作業服や、ベルベットやメタリックな素材を多用したノッティンガムの上流層の服装など、様々な時代・デザインからのインスパイアを受けて本作の衣装をデザインしていったという。とくにレジスタンス的な一着となったのは、民衆から税金を搾り取る冷酷無比な州長官を演じるベン・メンデルソーンが着ている長い革のコートだ。「身のこなしが見事なベンには、厳格さや簡素さを感じさせるニュートラルなグレイを着せた。その上に彼のあの大きな個性が加わっているんだ。」 と、デイは振り返っている。ロビンの師匠役・ジョンを演じたジェイミー・フォックスも、「監督のオットー・バサーストとプロデューサーのレオナルド・ディカプリオが抱いていたビジョンは、ロビン・フッドの物語を新鮮な形で解釈したものだった。アクションや登場人物、そして衣装にも素晴らしい捻りが加えられているんだ」と、デイが手掛けた衣装が、この新たな伝説誕生のため重要な役割を果たしたことを語っている。本作のアクションはもちろん、世界観を華やかに彩る斬新な衣装の数々にも注目してほしい。『フッド:ザ・ビギニング』10月18日(金)公開
2019年10月08日前作『イタリアは呼んでいる』が日本でも大ヒットとなった、スティーヴ・クーガンとロブ・ブライドンがグルメ取材の旅に出る人気シリーズ待望の新作『スぺインは呼んでいる』の公開が決定。併せて、日本版予告映像が解禁となった。今回解禁された予告編では、子育て疲れからスペインへのグルメ取材の誘いに首を縦に振るロブと、気持ちだけは前向きだが船酔いで具合の悪いスティーヴの相変わらずの凸凹コンビのやり取りから始まる。スペインで「人生を肯定するバター」などと言わしめる極上料理やワインに舌鼓する2人。マーロン・ブランドやデヴィッド・ボウイをはじめ、ミック・ジャガー、マイケル・ケインのモノマネをする楽しそうな姿も垣間見える。「50代はあらゆる点で最高の年頃」と充実感に浸っているかのように見えた2人だったが、恋人との距離感や離れて暮らす息子のこと、まだまだ若いと思っていた自分がおじいちゃんになることなど、中年男性ならではの悩みがちらほらと顔を出し始める。5泊6日の旅を終える頃、スティーヴはある決断をロブに伝えるのだが…。人生の岐路に立つ中年男性が、旅の終わりに気づく本当に大切なものとは?カミーノ・デ・サンティアゴの巡礼ルートや世界遺産の街クエンカ、イスラム文化の色濃く残るグラナダなど一度は訪れたい観光名所も随所に映し出され、2人と一緒に旅した気分になれる予告映像となっている。コメディタッチでありながらスペインに関する細やかな知識で、観る者の知的好奇心を刺激し楽しませてくれる2人の珍道中。実生活でも親しい彼らから繰り出される、アドリブだらけのウィットに富んだ会話は必見だ。『スペインは呼んでいる』は11月8日(金)よりBunkamura ル・シネマにて公開。(text:cinemacafe.net)
2019年09月26日普段、観たい映画を選ぶとき、出演する俳優やストーリーを基準にしているという人が多いと思いますが、ときには監督に興味を持ってから入るというのもオススメ。そこで今回ご紹介するのは、ついに日本で劇場初公開をはたしたこちらの方……。『ルイ14世の死』を手掛けたアルベール・セラ監督!【映画、ときどき私】 vol. 168フランスにヴェルサイユ宮殿を建造し、“太陽王” とも呼ばれたルイ14世ですが、亡くなるまでの数週間を驚くべき観点で描いて、話題となっているのがスペイン出身のセラ監督。「21世紀の前衛」と呼ばれ、映画のみならず戯曲の執筆や映像によるインスタレーションなどで世界的に高い評価を得ている注目の鬼才です。本作は長編4作目ではあるものの、日本の劇場で公開されるのははじめてとなるため、まだ監督については謎に包まれているところ。そこで、来日をしていた監督に直撃し、素顔に迫ってきました。これまでに本作のHPやチラシなどで、サングラス姿の監督の写真を見た人のなかには、「アルベール・セラ監督とはいったい何者?」と感じた人も多いはず。まずは監督自身のことをお聞きしたいのですが、そもそも映画監督になったきっかけを教えてください。監督26歳くらいのとき、多くの若者同様に僕も退屈をしていたんだ。つまり、大学に行って、ときどきアルバイトをして、夏休みには遊ぶという同じことの繰り返しで、年々その遊びが楽しくなくなることに気が付いてしまったんだよ。そんなとき、2000年くらいの夏にデジタルが到来して、「映画を作ろう」と決めたんだ。なぜなら、デジタルなら古典的な映画産業を経由しなくても映画を作れるし、技術的にも簡単で安価だということもあったからね。ただ、大学では文学や比較文学、文学理論といったものを8年間学んでいたので、映画の勉強はしたことはなかった。でも、もともと映画は好きだったし、何か違うことをしたいと思って映画を選んだんだ。映画作りに監督を駆り立てたものは何ですか?監督映画で何ができるのかということについては、いくつかの考えはあったけど、そのときの動機はあくまでも遊びみたいなもので、実は友だちとただ一緒に楽しもうと思っただけなんだ。そこに関しては、いまも同じかな。でも、そういう楽しさがあるからこそ、いまでも監督を続けているのだと思うよ。お金を稼ぐためだったら、もっとほかの職業があるでしょ(笑)。僕はただ「人とは違う芸術家としての人生を生きよう」と思っただけで、それが驚くほど楽しいからここまで来たんだ。遊びを追求している監督だけに、撮影スタイルも独自のもの。撮影前には読み合わせもリハーサルもせず、撮影初日に俳優と会って撮影をするという驚きのスタイルを取っているのも興味深いところ。その瞬間にしか生まれないライブ感みたいなものを大切にしているのでしょうか?監督それもひとつの理由だけど、僕はシナリオのなかの登場人物だけに興味を持っているのではなくて、それを演じる俳優にも関心を持っているんだ。ただ、俳優というのは、ひとりだけではダメで、ほかの俳優と組み合わせてはじめて、本質が出てくるもの。その人の虚栄心がどういう形で出てくるのか、というのがわかるのは、ほかの俳優と混ぜたときだけで、そこでより多くの可能性が見えてくるものなんだよ。事前に作りこまないことには不安はないですか?監督テストやリハーサルは退屈だから、僕はそういうことはしない約束。しかも、もしそこで素晴らしいものを引き出せたとしても、カメラが回ってなければ何の意味もないし、本番のほうが悪いものになることもあるしね。俳優のインスピレーションはコントロールできないものではあるけれど、それを撮影で引き出すのが僕の役目なんだ。俳優というのは怠惰なところもあるから(笑)。ところで、若い女性が読者ということで、ちょっとアドバイスしたいことがあるんだけど、いいかな?女性へのアドバイス、ぜひお願いします!監督これはとてもいい話だと思うし、アドバイスというよりは、科学的に確認されたことといってもいいかな。僕が発見したことではなくて、フランスを代表する詩人のボードレールもすでに若い人への忠告として述べていたことなんだけど、それは「俳優とは付き合うな!」ということ。なぜなら、俳優と付き合うと絶対に不幸になるからなんだ(笑)。えっ!?絶対ですか(笑)?監督そう、例外はないんじゃないかな。冗談ではなく、本気だよ!俳優というのは虚栄心が強いので、一緒にいると幸福や喜びは得られないということなんだ。とはいえ、幸いにして世界には俳優はあまり多い職業ではないので、大きな危険ではなく、小さな危険とはいえるけど、若い男女にとって、俳優と付き合うことは、麻薬やアルコール中毒よりも暴力団の仲間になることよりも、危ないことなんじゃないかな(笑)。だから、もし俳優のなかでもおもしろくて、まじめで、いい人がいたとしたら、その人物が世界で一番嫌っていることは俳優として自分の仕事をすること。名優マーロン・ブランドがいい例で、彼が一番嫌だったことは、俳優としてほかの俳優に囲まれていたことだったんだ。これは僕が言っていることが正しいというひとつの証拠だといえるんじゃないかな!では、映画監督と付き合うのはどうでしょうか?監督そうだね、監督は違うよ(笑)!なぜなら、監督の場合は、毎日さまざまな問題に対処しているから、ノーマルといえるよね。たとえば、俳優の写真と監督の写真を並べて見たらわかると思うけど、俳優はフェイクな感じがするけれど、監督は普通に見えるでしょ?それは、たとえば監督が俳優として映画に出演したときにも表れていて、監督が素晴らしい俳優にもなれるのは、「映画とは何か」ということをわかっているし、ニセモノの演技をするほどずる賢くもなく、自発的にイノセントになるからなんだ。それは映画監督として、世界の複雑さと戦っているからこその強さなんだと思うよ。とはいえ、作家主義の映画を作っている監督はあまりお金がないから、付き合うのは安心できることではないかもしれないね(笑)。しかも、自由気ままな人が多いから、結婚して安定した生活をする相手としてはちょっとどうかなと思うけど……。となると、結婚相手にいい職業は何だと思いますか?監督僕はジャーナリストがすごく好きだから、ジャーナリストをオススメしたいね。というのも、彼らは僕の知らない話とか、ときには公表できないできないような情報を持っているので、一緒にいておもしろいんだ。でも、もっといいのは純粋な作家かもしれないな。彼らは本当に賢くて、知的な存在だから。ただし、作家のそばにいるというのも難しいことだよね。そういう意味では、自由人ではなくて、お金もある実業家がいいかもしれないけど、退屈なんじゃないかな……。まあ、すべてを兼ね備えている完璧な人を見つけるのは、大変なことだよね(笑)。確かに完璧な人というのはなかなか難しいですが、監督からの忠告、しっかりと受け止めたいと思います(笑)。話を戻しますが、何に対してもエネルギッシュな監督にとってクリエイティブの源になっているものとは?監督僕はこの世界をよりよいカタチで保存したいと思っているんだけど、たとえば、因習的な映画産業のシステムに対して、戦おうという気持ちがあるんだ。つまり、大量に動員できる映画ばかりを作って、人々の好みを悪いほうに変えてしまおうとしている人たちに対してだよ。なぜなら、動員のことしか考えていないのに、さもその作品の質がいいものだと観客に思わせて、操作しているように見えるからなんだ。そういう状況には自然と憎しみが湧いてきて、それと戦いたいと思うことが、僕の原動力でありエネルギー。人々はいまのメディアによって目をくもらされてしまっているから、その目を開かせなければいけないとも感じるし、そういう意味でも、芸術や作家主義の映画を擁護することはとても重要なことなんだと思っているよ。それでは最後に、これから観る方に向けてメッセージをお願いします!監督『ルイ14世の死』は僕の作品のなかでも、動員数という点でもっとも成功を収めた作品なので、日本の観客にとっては私を知ってもらういい導入になるんじゃないかな。顔の表情だけで、複雑な感動を伝えることができる素晴らしい俳優の神秘的な演技も見れるし、僕の周りでは、この映画を観て好きでないと言った人はいないので、みなさんもきっと好きになってくれると思っているよ。僕は他人に対して絶対的な信頼を寄せることをしない人間なので、友人であっても、自分と趣味の合う人であっても、彼らの好みに対してはいつも警戒心を持っていて、つねに自分の目で判断するようにしているんだ。だから、観客のみなさんにもぜひご自分の目でどう思うかを判断してもらいたいね。セラ監督しか描けなかった視点を共有する!ルイ14世のことを知っている人も知らない人も、死にゆく王のリアルな姿に、ひきこまれてしまうはず。どこを切り取っても絵画のような美しさのある映像とともに、セラ監督の世界観にどっぷりと浸ってみては?心をかき乱す予告編はこちら!作品情報『ルイ14世の死』シアター・イメージフォーラム、6月2日(土)より第七藝術劇場ほか全国順次公開中配給:ムヴィオラCopyright ©CAPRICCI FILMS,ROSA FILMES,ANDERCRAUN FILMS,BOBI LUX 2016
2018年06月02日「『ライフ・アクアティック』のプロモーションで、初めて日本に来たんだ。そのとき、日本にすっかり心を奪われてしまってね」。唯一無二の作品世界を生み出し続ける天才監督ウェス・アンダーソンの口から放たれた、この嬉しい言葉。しかも、「行った」ではなく「来た」と表現していることからも分かるように、彼がいまいるのは日本。「心を奪われた」という日本を舞台にした映画『犬ヶ島』の公開を前に、ウェス・アンダーソンは再び日本にやって来た。ただし、彼の来日はまさに『ライフ・アクアティック』以来、13年ぶりのこと。本当に日本好き?こう確認したいところだが、フライトは快適だった?と聞かなくてはならない。ウェス・アンダーソンの飛行機嫌いは有名で、ゆえに再来日がなかなか実現しなかったからだ。「何とか大丈夫だったよ。そのせいで、また来るのがこんなにも遅くなってしまった。あのときは日本を離れた後、所用でパリへ行ったんだ。そのパリで限界を迎えてね。もう飛行機には乗りたくなかった。そのまま1年半、パリにアパートを借りて暮らしたよ(笑)」。日本で限界を迎えてくれていたらよかったのに。そんな願いはさておき、「いつか日本で映画を撮りたい」という思いが、彼の中で膨らんだ事実に目を向けたい。「長年の友人であるロマン(・コッポラ)と僕の念願だったんだ。彼の妹のソフィア(・コッポラ)は(『ロスト・イン・トランスレーション』で)それを実現させているしね。僕らも彼女に続きたかったし、前回の来日が『犬ヶ島』の始まりになっているのは確かだよ。そもそも『ライフ・アクアティック』はイタリアで撮った作品なのだけど、それも『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』のプロモーションでイタリアを訪れたのがきっかけ。実際に訪れた地をインスピレーションに、作品が生まれるのはあることなんだ」。ちなみに、『犬ヶ島』の原案にクレジットされているロマン・コッポラは、自身が製作総指揮を務めるドラマ「モーツァルト・イン・ザ・ジャングル」で日本を舞台にしたエピソードを監督。日本での撮影も行った。「もちろん、そのエピソードは観たし、企画についてもロマンからよく聞かせてもらっていた。しかも、彼は2か月くらい前にも家族を連れてまた日本へ遊びに来ている。ずるいよね(笑)」。公私で日本を満喫するロマンとは異なり、ウェスが『犬ヶ島』を日本で撮影することはなかった。というのも、『犬ヶ島』は実写ではなく、ストップモーション・アニメ。頭の中にあるウェス・アンダーソン流の日本が、精巧なパペットと共に描かれていく。「映画監督を目指した頃の僕はアニメに興味がなかったし、思い描いていたのはクルーと俳優に囲まれて撮影する自分の姿。でも、ストップモーション・アニメの手作り感にはすごく惹かれるものがあった。しかも、アニメを制作する上で何よりも楽しいことが1つある。それは、すべてを一から作らなくてはならないということ。自分で100%選択し、コントロールする行為がすごく楽しいんだ」。また、「ストップモーション・アニメには2つの演技がある」とも。「1つは、アニメーターがパペットを動かす演技。もう1つは、声優が声を吹き込む演技」だという。「僕にとって、前者は想像以上にミステリアスなもの。アニメーターの作業はとても繊細で、驚きに満ちている。彼らは登場キャラクターたちの目、鼻、口、耳、足を微妙な角度で動かし、息を吹き込んでいく。それによって、受ける印象も変わるんだ。キャラクターが何を考えているか、どんな気持ちでいるのか。アニメーターは僕にとって、三船敏郎やマーロン・ブランドだよ」。「もう1つの演技」を担う声優陣には、こちらも三船敏郎やマーロン・ブランド級の役者たちが揃った。“ドッグ病”が蔓延し、横暴な市長が犬たちを“犬ヶ島”に追放する物語で、愛犬を捜しに犬ヶ島を訪れる少年アタリを新星コーユー・ランキン、アタリを助ける犬たちをブライアン・クランストン、エドワード・ノートンらが演じている。「コーユーやブライアンの配役は、かなり早い段階で決まった。だから、(2人の演じる)アタリとチーフは彼ら自身から影響を受けたキャラクターと言えるかもしれないね。見かけも似ている気がする(笑)。でも、それは珍しいケースだよ。配役が決まるまで、僕自身が代役の声優になって仮の録音を行ったキャラクターもいる。なのに、どのキャラクターも不思議なもので、パペットが喋ったり、動いたりしている映像はもちろん、無言で静止している映像からも声優の魂が感じられる。興味深いことにね」。「2つの演技」が生み出した物語はエモーショナルで、やはりウェス・アンダーソンらしさを感じさせるもの。アタリと犬たちが犬ヶ島で旅を繰り広げるように、これまでも彼は“旅”を描いてきた。それは心の旅だったり、実際の旅だったり、謎を巡る旅だったり。少年と少女が逃避行という名の旅を繰り広げる『ムーンライズ・キングダム』もあった。「アタリと『ムーンライズ・キングダム』のサムは同い年で、サムはボートに乗り、アタリは飛行機に乗って旅立つ。(『ムーンライズ・キングダム』の脚本も共に手掛けている)ロマンと僕も、2人には共通点を感じているよ。僕自身に関して言えば、彼らの年齢のときはすごくシャイだった。おどおどして、やりたいこともできなかったんだ。僕も彼らのような少年だったらよかったのに。大人になった今、僕は彼らに過去の理想を託しているのかもしれないね」。(text:Hikaru Watanabe)■関連作品:リズと青い鳥 2018年4月21日より全国にて公開© 武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会犬ヶ島 2018年5月25日より全国にて公開©2018 Twentieth Century Fox Film Corporation
2018年05月25日主演に長澤まさみを迎え、古沢良太脚本で贈る4月スタートのフジテレビ新月9ドラマ「コンフィデンスマンJP」。この度、30分拡大スペシャルとなる第1話に、サブゲストとして「ピンク・レディー」未唯mieが登場することが決定。あわせて先日発表されたゲスト江口洋介からコメントが到着した。本作は、長澤さん演じる信用詐欺師のダー子、東出昌大演じるボクちゃん、小日向文世演じるリチャードが、毎回様々な業界の華やかな世界を舞台に、壮大で奇想天外な計画で欲望にまみれた人間たちから大金をだましとっていくというストーリー。記念すべき第1話のゲストには、私利私欲にまみれた悪徳公益財団「あかぼし」の会長・赤星栄介役として江口さんが出演。表向きは慈善団体の高潔な紳士を装いながら、裏ではヤクザの黒幕として暗躍し、“日本のゴッドファーザー”とまで呼ばれる男に扮する。撮影に参加した江口さんは、「カメラマンは映画を撮られている方だし、ロケ場所も本格的で、毎日集中して撮影に臨むことができました」とふり返り、「僕もいままで色んな連ドラに出演させていただきましたが、ストーリーの中にダイナミズムというか、うねりが見える脚本だと思いました。それでいてコメディーで、見た人をちゃんと笑わせて、爽快な気持ちにさせるというのは、最近のドラマではあまりない感覚だったので、非常に楽しくやらせてもらいました」とコメント。また、“日本のゴッドファーザー”赤星というキャラクターについては、「“ゴッドファーザー”と言えばやっぱりマーロン・ブランドで、マーロン・ブランドや、(ロバート・)デ・ニーロのようなイメージとかいろいろ考えたんですけどね。でも、実際やってみたら赤星だったという(笑)最初にオファーをいただいたときに、“オーシャンズ11”の(アンディ・)ガルシアのようなイメージと聞いて、見直したんですけど、髪型はオールバックだなとか、スーツはスリーピースだなとか、パーツをスタッフと作っていくうちに、危険な香りもする“金と欲望の男”ができ上がってきたんです」と語っている。そして、本作について、「オリジナル作品で娯楽性が高くて、一方でシリアスな部分もあって、幅広い人が楽しめる作品です。何より新しいですよね」と話す江口さん。「一度見始めたら止まらないジェットコースターのようなドラマで、“金と欲望”というテーマにしても、何歩も先を進んでいて、見てくれた人がどういう風に反応してくれるかが楽しみです。フジの持っている王道のパワーに期待する人もいっぱいいると思うし、そこを裏切らない面白い作品になっていると思います」と期待を寄せている。さらに、物語の冒頭でダー子たち3人の最初の詐欺のターゲットとなるホストクラブオーナー・矢代久美子役として未唯mieさんが登場する。第1話あらすじダー子(長澤まさみ)は、天才的な頭脳と抜群の集中力で、どれほど難解な専門知識も短期間でマスターしてしまうコンフィデンスウーマン=信用詐欺師。高級ホテルのスイートルームに居を構える、破天荒な上に天然で、いい加減なところもある女性だ。そんなダー子と組んでいるのは、お人よしで小心者ゆえにいつもダー子に振り回され、早く詐欺師稼業から足を洗って真っ当に生きたいと願っているボクちゃん(東出昌大)と、超一流の変装技術を持ち、生まれながらの品の良さを生かして相手を騙すリチャード(小日向文世)。ダー子が新たなターゲットとして目を付けたのは、公益財団「あかぼし」の会長・赤星栄介(江口洋介)。表の顔は文化芸術やスポーツの振興、慈善事業に勤しむ名士だが、その裏では経済ヤクザとして暗躍し、日本のゴッドファーザーとも呼ばれる男だった。赤星は何よりも仲間を大切にし、そのファミリーは鉄の結束で結ばれているとも言われていた。ダー子は、国税庁からマークされている赤星が、莫大な現金資産を海外に持ち出そうと目論んでいると推測。貨物船舶の船長に扮したリチャードを赤星に接触させる。ところが、何故かその正体がバレてしまったリチャードは瀕死の重傷を負い、病院に収容されてしまう。詐欺師稼業を止めて一度はダー子のもとを離れていたボクちゃんは、知らせを受けてリチャードの敵を討つと決意。ダー子とともに赤星を騙すための作戦を立てるが…。「コンフィデンスマンJP」は4月9日より毎週月曜日21時~フジテレビにて放送(初回30分拡大スペシャル)。(cinemacafe.net)
2018年04月02日映画監督に、出演役者の印象を伺っていく「監督は語る」シリーズ。今回とりあげるのは、『関ヶ原』(8月26日公開)に出演する役所広司(61)だ。俳優養成所「無名塾」出身で、96年には『Shall we ダンス?』『眠る男』『シャブ極道』で国内14の映画賞で主演男優賞を独占。国際映画祭への出品作も多く、数々の賞を受賞している。2012年には紫綬褒章を受章。毎日映画コンクール主演男優賞受賞の『KAMIKAZE TAXI』(95)、『金融腐蝕列島〔呪縛〕』(99)、『わが母の記』(12)、『日本のいちばん長い日』(15)など、多数の原田眞人監督作品に出演している。最新作となる映画『関ヶ原』では、天下人となる武将・徳川家康を演じる。○役所広司の印象どんなにコテコテな役でも、自然体で持ち込んでくれる方です。『KAMIKAZE TAXI』の時にびっくりしてから、毎作品毎作品、うまいなあと唸っています。あざというまさじゃなく、絶妙なところで出してくるから、プロが見たら絶対にわかる本当のうまさなんですよ。現場でも自分が思ってた以上のこと準備してくれて、あとは引き算していけばいい。岡田准一さんも全く同じなんですが、僕はそういう俳優さんが1番好きです。『日本のいちばん長い日』で演じてもらった阿南陸相も細かいニュアンスを含めてとても素晴らしかったです。彼がこの作品で主演男優賞をとれなかったら、評価する人が勉強不足だと思いましたし、あまりに自然体でうますぎて気づかれないなら、役所さんにあざといコテコテの要素をくっつけて、みんなの意識を揺さぶりたいという意識はありました。だから今回の家康役は、いつも僕だったらつまんでしまう間も残したり、結構ギリギリのあざとさで演じてもらいました。○撮影現場での様子今回は、コテコテにと思ったので、太鼓腹を作ってもらいました。家康を役所さんにやってもらう時点で、湯殿のシーンを作ろう、家康のお腹を見せようと思っていたので、そこはかなりうまくいったと思います。外国の方はこの映画を見た時に「役所さんってこんなに太ってるんだ」と思うかもしれません(笑)。僕はお腹のことだけしか考えてなくて、メイクは役所さん任せでしたが、眉毛も変わってるし、耳たぶも特殊メイクで足してるし、いろいろ本人も楽しんでくれました。そういえば、初めは役所さんに「『ゴッドファーザー』のマーロン・ブランドだと思って演じてください」と言っていたので、口の中の特殊な詰め物まで考えて入れてくださったんです。でも、どうしても台詞が言えない(笑)。だから、そこはやめようと言って、自然体に戻しました。○映画『関ヶ原』でのおすすめシーン家康の演技の"へそ"は「三成は俺が作ったんだ」という下りです。だから、あそこはカットを割らないで、そのまま家康の表情の変化をみてもらうことを心がけました。そして、そことコントラストになる、三成と対峙する時の無言の芝居。その風格を観ていただきたい。映像化するとしたら、原作にある一言をそのままナレーションで使おうと思っていたし、その雰囲気を出すための距離感、空間には気を使いました。最後にプラスになったのは、雨です。あの雨が生きていたし、撮っていても、気持ちのいい緊迫感がありました。雨が重要なところで効果を発揮している作品になりました。(C)2017「関ヶ原」製作委員会
2017年08月27日ミランダ・カーが、贈られたジュエリーが汚職事件に関わる疑いがあったことから、米政府に返還していたことがわかった。ミランダは2014年に、マレーシアの資産家、ジョー・ロー氏からバレンタインの贈り物として180万ドル相当のハート形ダイヤモンドのネックレスを受け取り、その後も480万ドル相当のピンクダイヤモンドのペンダントと200万ドル相当のイヤリング、ブレスレットが贈られた。このプレゼント購入に、マレーシアの政府系ファンド、ワン・マレーシア・デベロップメント(1MDB)の不正流用資金が使われた可能性が高く、ミランダは全てを米政府に返還した。これはロー氏からの贈り物であることから、ミランダ自身に対する不正の追求は一切ないという。スポークスパーソンは「寄贈された宝飾品の引き渡しは、ロサンゼルスにあるカーさんの貴重品保管場所から米政府当局に対して、先週金曜午後に行われました」と発表した。今回の件ではミランダだけではなく、レオナルド・ディカプリオも1,200万ドル相当のピカソやバスキアのアートワークやマーロン・ブランドが所有していたオスカー像といった贈り物を米当局に返還している。これらは2013年の主演作『ウルフ・オブ・ウォールストリート』で関わった映画製作会社「レッド・グラニット・ピクチャーズ」から贈られたものだったが、同社が1MDBの公金横領に関係している疑いが理由だが、同社は不正は行っていないと主張し、米司法省に全面的に協力するとしている。(text:Yuki Tominaga)
2017年06月29日女優の長谷川京子、新垣結衣らが所属する芸能事務所・レプロエンタテインメントが、合同会社ドリームシーズとの提携のもと、ニューヨークの演劇学校「ステラ・アドラー・スタジオ・オブ・アクティング」(以下SAS)から講師を招き、今冬から演劇ワークショップを行う。SASは、これまでマーロン・ブランドやロバート・デ・ニーロら多くの俳優を輩出してきた名門校。ワークショップが行われるのは、レプロが新設したワークショップスタジオ「銀座九劇アカデミア」で、今年3月に開業した同社の劇場「浅草九劇」の基盤となるようなプロフェッショナルを育む場として、アーティストやクリエイターの育成を行っていく。今回発表されたワークショップでは、SASの主任講師であるロン・バラスが俳優やその道を志す人々に向けて演技指導を行うというもの。演技の構造をゼロから習得する「レギュラークラス」と、現場で必要とされるテクニックを学ぶ実践的な「プロフェッショナルクラス」の2つに分かれており、「銀座九劇アカデミア」公式ホームページから受講者を募集する。SASの芸術監督兼最高経営責任者でステラ・アドラーの孫、トム・オッペンハイムは「才能溢れた日本人俳優の皆さんに、世界で通用する実力を身につけていただきたい。今からとても楽しみでならないです」とコメントを寄せている。「銀座九劇アカデミア」では、今後も演出家、映画監督、写真家、CMクリエイターを講師に招く予定だという。
2017年04月26日マイケル・ジャクソンの娘パリスから新番組での父の描写に対して大きく批判されたことを受け、テレビ局のスカイが放送を取りやめた。同局は、『アーバン・ミス』のシリーズ内で予定されていたマイケルとエリザベス・テイラー、マーロン・ブランドを取り上げたエピソードについて、パリスが父マイケルの描写のされ方に憤慨しているとツイッターで胸中を表したことを受け、そのエピソードの放送を中止することに決定したと発表した。スカイは「弊社はスカイ・アーツの『アーバン・ミス』シリーズにおける『エリザベス、マイケル・アンド・マーロン』というタイトルの30分間のエピソードについて、マイケル・ジャクソンの血縁者から懸念を表されたことを受け、放送を取りやめることに決定しました」とコメントを発表した。同局はマイケルの近親者を傷つけるつもりは一切なかったとし、そのエピソードの中でマイケル役を演じたジョセフ・ファインズからも放送中止に関する了承を得たと続けている。「我々は本当にあった話と言われている出来事を気軽に描写しようとしただけであり、誰かの気分を害するつもりは全くありませんでした。ジョセフ・ファインズも弊社の決定を完全に支持してくれています」このエピソードは、マイケルとエリザベス、マーロンの3人が2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ事件を受け、飛行機で移動できなくなり、車で行くことになるという架空の旅がテーマとなっていた。白人のイギリス人俳優ジョセフ・ファインズがマイケルを演じていることに対して、パリスは先日、「私はあれにすごく気分を害されたわ。同じように感じた人はたくさんいるでしょうね」と非難。番組の制作者が父マイケルとエリザベスを意図的に侮辱しているとして、「私の父だけでなく、私のゴッドマザーであるエリザベスまで意図的に彼らが侮辱しているのをいとも簡単に見て取れることが腹立たしいわ」と怒りをあらわにしていた。(C)BANG Media International
2017年01月15日N.Y.に暮らす男女3人の、ちょっと”こじれた”三角関係を描いたハートフル・コメディ『マギーズ・プラン 幸せのあとしまつ 』。注目女優グレタ・ガーウィグが、おせっかいだけど愛すべき主人公マギーを好演する本作から、美しい真冬のニューヨークのロケーションの写真が解禁となった。文化人類学者ジョンと出会い、恋に落ちたマギー。ジョンの妻ジョーゼット(ジュリアン・ムーア)は教授として働くバリバリのキャリア。家庭を顧みない妻に疲れ果てたジョンは離婚を決意、自分の小説を好きだと言ってくれるマギーと再婚する。数年後――娘も授かり、幸せに見えた2人だが、仕事も辞め小説家の夢を追い続けるジョンとの結婚生活にマギーは不安を感じ始める。一方、忙しいジョーゼットの子どもたちの面倒も見るうち、彼女とも親しくなったマギーは、“夫を前妻に返す”ことを決め…。本作の舞台は、いままで何本もの名作が撮影されてきたニューヨーク。本作でも、ほとんどのシーンをロケで撮影しており、ニューヨークの美しい景観が話題を呼んでいる。マギー(グレタ・ガーウィグ)とジョン(イーサン・ホーク)が並んで歩くシーンは、ワシントン・スクエア・パークで撮影。メグ・ライアン主演の『恋人たちの予感』『恋におぼれて』など、ニューヨークを舞台にした恋愛映画では欠かせないロケ地であるこの公園は、美しい芝生や緑いっぱいの木々、また劇中にも登場するようにストリートパフォーマーが芸を披露している、地元の人にとっての憩いの場所。また、マギーとジョンが初めて会うシーンはニュースクール大学。数多くの芸術家を輩出している名門であり、ブラッドリー・クーパーやマーロン・ブランドなど俳優の卒業生も多く、本作の監督であるレベッカ・ミラーの母校でもある。さらに、マギーとジョンが子どもとスケートを楽しむシーンはプロスペクト・パーク。2014年公開のジョン・タトゥーロ監督&主演、ウディ・アレンも出演した『ジゴロ・イン・ニューヨーク』や、2015年公開のアン・ハサウェイ&ロバート・デ・ニーロ共演『マイ・インターン』もこの公園で撮影されており、ワシントン・スクエア・パークと並んで人気を誇るロケ地。ブルックリン区最大の公園であり、自然のままの森や草地、渓谷や湖を生かしたダイナミックな造形が魅力。毎年11月から3月ごろまでスケートを楽しめる。人々の生活が息づくニューヨークの街も、本作で楽しんでみては。『マギーズ・プラン 幸せのあとしまつ』は2017年1月21日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年12月30日『ピッチ・パーフェクト』のレベル・ウィルソンが、『ペテン師とサギ師 だまされてリビエラ』のリメイクに主演することがわかった。1988年の映画では、スティーブ・マーティンとマイケル・ケインが主演したが、リメイク版は主人公ふたりが女性に書き換えられるようだ。その他の情報1988年の映画は、1964年の『寝室ものがたり』をもとにしており、マーロン・ブランドとデヴィッド・ニーヴンが主演した。『ブライズメイズ史上最悪のウェディングプラン」でブレイクしたオーストラリア女優ウィルソンは、今や大の売れっ子。『ピッチ・パーフェクト2』でも、主役のアナ・ケンドリックより見せ場が多かったほどだ。現在はロンドンで舞台ミュージカル『Guys & Dolls』に出演している。今後は『ピッチ・パーフェクト3』への出演が決まっているほか、ウィルソン主演で『プライベート・ベンジャミン』の企画も進められている。文:猿渡由紀
2016年08月06日1955年のヒットミュージカル映画『野郎どもと女たち』のリメイク企画が、本格的に始動した。製作配給は20世紀フォックス。新作の監督は、2005年のロンドン舞台版を演出したマイケル・グランデージに決まった。その他の情報ユアン・マクレガー、ダグラス・ホッジ、ジェーン・クラコウスキー、ジェナ・ラッセルらが出演したこの舞台版は、オリヴィエ賞を受賞している。クラコウスキーは女優賞を獲得、マクレガーも男優部門にノミネートされた。リメイク版のキャストは明らかになっていない。プロデュースは、オリジナル映画をプロデュースしたサミュエル・ゴールドウィンの孫ジョン・ゴールドウィンが手がける。1955年のオリジナル映画には、マーロン・ブランド、フランク・シナトラ、ジーン・シモンズらが出演。4部門でオスカーにノミネートされた。文:猿渡由紀
2016年06月01日全米でディズニー・アニメーション史上No.1のオープニング興収を記録した『ズートピア』が日本でも公開され、洋画系大作や人気の邦画アニメーションがシノギを削るゴールデンウィーク映画戦線において、快調な大ヒットスタートを記録中だ。その大人気の理由は、動物たちの“楽園”ズートピアには最高にユニークな動物たちがいるというだけでなく、差別や偏見など現代の人間社会の問題も映し出す深いメッセージ性などにもあるが、数々の“映画ネタ”も見逃せない!そこで来日したバイロン・ハワード監督とリッチ・ムーア監督に“映画ネタ”の存在について尋ねると、映画ファン感激の情報が飛び出した――。分かりやすい例で言うと、『ゴッドファーザー』シリーズのマーロン・ブランドを模したようなキャラクターの登場や、虫が舞っているヒツジは海外ドラマ「ブレイキング・バット」シリーズのオマージュ。この点、ムーア監督は「ほかにも膨大にある」と自慢気な顔!「小ネタのなかでも、隠れミッキーは分かるかい?」とハワード監督。「ミッキーマウスの耳の形をした図形のことだよね。今回は史上初の試みとして、ディズニー・アニメーション史上初めて、ある動物のキャラクターの体に隠れミッキーを潜めてみた(笑)」とリップサービス。ハワード監督は「それほど多くは語れないけれど…」と言いながらも、「ヒントとしては、斑点がある動物で、ちょっとぽっちゃりしていて、警察署の受付にいる彼だ。いや、そこまでにしておくよ。でも、頬のところをよく見てみて!」と詳細に解説を。すると今度はシビレを切らしたようにムーア監督が、「では、しょうがないから、いいネタを一個教えようか(笑)?」と前のめりに。そして、この情報が胸熱だった!「映画の後半のシーンで、悪者が隠れている列車をジュディが動かそうとして奮闘するシーンがあるだろう?でも彼女は列車の操作の仕方が分からないので、手当たり次第にレバーを引いたり、コントロールパネルを押すわけだよね。それでもいつまでたってもどうにもならないもんだから、最後にバン!と機械を強く叩くと列車は動くんだけれど、あれは『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』の、あるシーンのパロディーなんだよね(笑)!」。つまり、オリジナルでは列車ではなく、あの乗り物だ。「ミレニアム・ファルコンが動かなくなって、ハン・ソロが同じことをするんだけれど、それで動き出すシーンへのオマージュなんだ。しかも、ただ一連をパロディ化しているだけでなく、音響効果まで同じなんだ。気づいた(笑)?」と得意気に語るムーア監督。映画の後半、よく注目して観てほしい。ちなみにシリーズ最新作の“フォースの覚醒”にも似たようなシーンがあったような気がしたが、「知らないなあ(笑)」。「何ですか、その映画??」とジョークで煙に巻く。公開初日の時点で「何回もみたい!」「字幕版も観る!」などとリピート宣言する人や第三者にすすめる人も多く、満足度が高いディズニー・アニメーション作品として浸透している『ズートピア』。我こそは映画ファンという人は、元ネタに注目する観方も楽しいはず。『ズートピア』は全国にて公開中。(text/photo:Takashi Tokita)
2016年04月30日それぞれに秘密を抱えたクーパー家の聖なる一夜を描く『クーパー家の晩餐会』。このほど、本作に登場する一家の愛犬ラグズの本編映像が解禁。ごちそう大好き、特技はつまみ食いというラグズの“秘密”が明らかとなった。1年に1度、クリスマスイブの夜に4世代11人の一族が集まるクーパー家。だが、彼らは笑顔の下にそれぞれの秘密を隠していた。シャーロット(ダイアン・キートン)は夫のサム(ジョン・グッドマン)との翌日離婚することを決めていた。娘のエレノア(オリヴィア・ワイルド)は空港で出会った青年ジョー(ジェイク・レイシー)に恋人役を演じてくれと頼み、息子のハンク(エド・ヘルムズ)は失業を隠し、妹のエマ(マリサ・トメイ)に至っては万引きで逮捕!?始まる前から波乱いっぱいの晩餐会が幕を開ける――。今回届いたのは、そんなイブの夜の晩餐会直前、シャーロットとサムのクーパー夫妻が、ご馳走の準備に追われている場面。そんな中、階段を下りながらキッチンへと近づく怪しい影…。クーパー夫妻が目を離した次の瞬間、マッシュポテトに食らいついたその影の正体は、なんと愛犬のラグズ!一心不乱にバクバクとマッシュポテトに食らいつくラグズを、必死に引き離すクーパー夫妻だったが、そのうちサムは爆笑。シャーロットは「何がおかしいの?」とそんな夫の態度におかんむりに!このラグズのつまみ食いによって、この後、クーパー一族が集まる晩餐会で“ある事件”が巻き起こるのだが…。この愛犬ラグズを好演したオーストラリアンシェパードのボルト君は、なんと日本の大阪生まれ。オーディションから今回の役を勝ち取った優秀な雄犬で、「彼は犬の世界のマーロン・ブランドよ。まるで人間のようだったの。背中にジッパーがついていて、それを外すと人間が出てくるんじゃないかと皆でうわさしていたわ!」とジェシー・ネルソン監督もその演技力を大絶賛していたほど。しかも、その声を務めるのは『恋するベイカリー』『ピンクパンサー』などで知られる大御所コメディ俳優、スティーヴ・マーティン。そんなラグズの魅力たっぷりの映像を、ここからチェックしてみて。『クーパー家の晩餐会』はTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)
2016年03月01日写真家で映画監督のアントン・コービンが最新作『ディーン、君がいた瞬間(とき)を完成させた。これまでに数々のアーティストを撮影してきたコービン監督はなぜ、ジェームズ・ディーンをモデルにした作品を手がけることになったのだろうか?本作のタイトルにもなっている“ジェームズ・ディーン”は、たった3本の主演作を残して交通事故死したハリウッドの伝説の人物。反逆のアイコンであり、若者たちのヒーローであり、映画史にその名を刻むスター俳優だ。本作では、無名の新人俳優のディーン(デイン・デハーン)と、駆け出しの写真家デニス・ストック(ロバート・パティンソン)の交流と、知られざるディーンの素顔を描き出していく。本作は実在の人物が登場し、劇中に登場する写真や出来事にもモデルが存在するため、コービン監督は「50年代の感覚が映像にほしかった」という。「撮影監督のシャーロット・ブラウス・クリステンセンはデンマークの女性ですが、彼女が手がけた『偽りなき者』の映像が好きでした。彼女の映像には温かみがあり、私のこれまでの映画にはない要素でした。この映画はふたりの友情と1950年代のノスタルジックな空気を描いていますから、彼女の温かいトーンが必要だったのです」劇中でディーンを演じているのは、若き演技派俳優のデイン・デハーン。しかし、ディーンの大ファンだったという彼は最初、この役を演じることに消極的で、監督はデハーンに会う約束をとりつけるのに苦労したそうだ。「ジェームズ・ディーンは彼にとってのアイドルですから、演じたくなかったのかもしれません。しかし、彼はいつも挑戦し続けてきた俳優ですから、この役を演じることは最大の挑戦になります。だから、私と会うまでデインはずっと自分自身と対話を続けていたと思います。実は、僕とデインには共通の友人がいて、メタリカのラーズ・ウルリッヒがデインを説得してくれたんです」ちなみに監督自身はジェームズ・ディーンの熱狂的なファンではなかったという。「名前は知っていましたが、映画を観ていたわけではありませんでした」。では、監督はなぜ、本作を手がけることになったのだろうか? 「ジェームズ・ディーンは“自由な精神”の象徴だと思っています。それは誰もが年齢に関係なく持っているものですが、多くの人はそれが表面に出ることはありません。私の写真はいつも緊張感にあふれていますが、私は緊張感にあふれた人に魅了されるのでしょう。この映画を撮ることで、私はジェームズ・ディーンがいかに優れた俳優なのかに気づきました。彼はマーロン・ブランドと同じく、巨大な映画産業の一部ではなく“個人”として立っていたのだと思います」『ディーン、君がいた瞬間(とき)』12月19日(土)よりシネスイッチ銀座ほか全国順次公開
2015年12月07日ショーン・ペンが『プレシャス』『大統領の執事の涙』のリー・ダニエルズを名誉毀損で訴訟した。ペンは損害賠償として1000万ドルを要求している。その他の情報焦点となっているのは、ダニエルズがThe Hollywood Reporterへのインタビューで語った発言。ダニエルズは、アメリカで大ヒットしているテレビドラマ『Empire 成功の代償』のクリエーターで、主演のテレンス・ハワードが妻に対する家庭内暴力で逮捕されるなどトラブルを起こしていることについて、「彼はマーロン・ブランドやショーン・ペンと変わりない。なのに突然、彼は悪魔扱いされている。これは時代、人種、アメリカが今どんな状態にあるかを示すものだ」とコメントした。しかしペン側は、ハワードが実際に女性に暴力をふるったことを認め、5回ほど逮捕されているのと違い、ペンは逮捕されたことも、家庭内暴力で裁判沙汰になったこともないと主張。また、ダニエルズの発言はハワードの行動を容認するものだとも指摘している。『Empire 成功の代償』の第2シーズンはアメリカ時間23日にスタートした。文:猿渡由紀
2015年09月23日映画『ゴッドファーザー』を上映しつつ、劇伴の音楽部分をオーケストラが生演奏する、欧米でトレンドとなっているライブシネマ・コンサート「The Godfather Live 2015 ゴッドファーザー・シネマコンサート」が、10月3日に東京国際フォーラムにて開催されることが決定した。“ライブ演奏×映画上映”スタイルのエンターテインメントイベント「ゴッドファーザー・ライブ」は、14年12月にロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで開催され、満員となる8,000人を動員した人気イベント。これまでに、サンフランシスコ、ロサンゼルス、シカゴで公演が行われ各地で絶賛を浴びた。今年10月に日本初上陸した後は、17カ国30都市の欧州ツアーも始まる予定となっている。映画『ゴッドファーザー』は、1972年に公開され、当時の興行記録を塗り替える大ヒットとなった、マーロン・ブランド、アル・パチーノらが出演した名作。「アカデミー賞」では10部門にノミネートされ、作品賞、主演男優賞、脚色賞を受賞した。アメリカAFI発表のアメリカ映画ベスト100では2位、イギリス『エンパイア』誌発表のイギリス歴代最高の映画ランキング500では第1位、日本の「映画人が選ぶオールタイムベスト100・外国映画編」でも第1位獲得の映画史上に残る不朽の名作として今なお愛され続けている。「ゴッドファーザー・ライブ」では、ゴッドファーザーのセリフや効果音はそのままに、劇伴の音楽部分のみを生のオーケストラが演奏。臨場感が増すことで映画でありながら、生の俳優が出演する舞台を鑑賞しているかような感覚で楽しめるのが特徴だ。アメリカでは名セリフのシーンで客席から拍手や大喝采が送られ、まるでコンサートのような盛り上がりとなったとのこと。東京公演では、指揮を「ゴッドファーザー・ライブ」のプロデューサーのジャスティン・フリーア、演奏を国内最古の名門オケ「東京フィルハーモニー交響楽団」が担当する。また、ライブシネマ・コンサート形式の上映イベントは、最近の欧米の新しいトレンドとなっており、今年から来年にかけて『バック・トゥ・ザ・フューチャー』や『レイダース/失われたアーク』、『E.T.』、『タイタニック』、『ティファニーで朝食を』といった名作映画がアメリカやヨーロッパ各都市でフルオケ演奏付きで上映される予定だ。【イベント情報】「The Godfather Live 2015 ゴッドファーザー・シネマコンサート」会場:東京国際フォーラム住所:東京都千代田区丸の内3-5-1会期:10月3日時間:昼の部13:00開演、夜の部18:30開演料金:S席9,800円、A席8,800円、B席7,800円(未就学児入場不可)
2015年07月08日最近はインド映画がきてます! ボリウッド映画と言って、ハリウッドよりもお金を投入する映画も少なくありません。37億円を投入したインド映画『ロボット』は日本でも話題でした。しかし!お金をかけたからと言ってイイ映画ができるとは限りません。■『クレオパトラ』の転落人生映画史に残る失敗映画と言えばこの『クレオパトラ』です。主演は、当時絶世の美女とされたエリザベス・テイラー。エリザベス・テイラーに世界三大美女のひとり、クレオパトラを演じさせて、華麗なる史劇を展開しようという企画です。企画自体は悪くないですよね。彼女は100万ドルのギャラで契約。映画が企画されたのは1958年、予算は300万ドル(当時の換算で約14億円)でした。この時点で破格の予算です。■脚本なし!予算は倍の600万ドルに!ところが、ここからがいけません(笑)。撮影開始時に脚本ができあがっていませんでした。仕方がないので、撮影しながら脚本は作るという場当たりな対応で、取りあえずゴー。まずはハリウッドに撮影セットの建て込みを始めます。しかし! 「海外にセットを作った方が税金が安く済むよ」という余計なアドバイスをした人がいて、作りかけだったセットを捨ててロンドンに移動します。ロンドンに行ってみると、セットの建設予定地が「これ狭くて入らないかも」ということが判明。前もって土地の広さを確認していなかったことにも驚きますが、その後の対応にはのけぞります。「でも、まあやってみるか」とセットを建て始めたのです。ここまでのくだりで1960年になっており、予算は倍の600万ドルに上方修正(笑)。ちなみに脚本はまだできていませんでした。■予算を3倍の900万ドルに!1960年の夏に脚本が完成して秋から撮影開始。ところが主演女優のエリザベス・テイラーが高熱でダウン。進まなくなります。そうこうするうちに「やっぱり狭くてダメだ」ということになって、ロンドンから撤収決定!予算は3倍の900万ドルに上方修正(笑)。ついでに監督もクビになって、新しくジョゼフ・マンキーヴィッツが監督に就任します。この監督のすえられ方も大問題でした。エリザベス・テイラーのお気に入りだったのです。いわゆる情実人事ってやつですね。結果から言えば、マンキーヴィッツは監督を引き受けるべきじゃなかったのです(笑)。マンキーヴィッツ新監督は「ゼロからやり直しだ」と考えたので脚本もやり直しになりました。ここでエリザベス・テイラーが肺炎で痛恨の入院! 撮影期間がめちゃくちゃになったので、押さえていた他の俳優の契約拘束期間が終了。エリザベス・テイラー以外の配役が全とっかえになります。■さらに1,400万ドル追加!仕方がないので、予算を新しく1,400万ドル積むことになりました。もちろん20世紀FOXはこれで倒産寸前に転落。いやあ映画制作って怖いですね。で、1961年の秋から撮影を始めようとしましたが、今度も脚本が間に合いませんでした。仕方がないので監督のジョゼフ・マンキーヴィッツが撮影しながら脚本を書きました。死ぬほど働いたマンキーヴィッツは何度もぶっ倒れます。脚本がないので、場当たり撮影のため、進行はオシにオシて、結局750万ドルも余計にかかりました。これでも制作は終わらなかったのです。原因は恋です(笑)。エリザベス・テイラーが俳優のリチャード・バートンとつき合い始めたのです。これは「世紀の恋愛」と言われました。制作終盤のこの時期に、恋に落ちたエリザベス・テイラーが撮影所に来なくなってしまいます。監督は心労でドラッグに逃げるようになりましたが最後までなとか踏ん張りました。ここでプロデューサーのウォルター・ウェンジャーがクビになります。彼はそれまではハリウッドを代表するプロデューサーでしたが、この映画でキャリア終了。■ついに完成! 結局10倍のコスト(涙)そして1962年夏についにクランクアップ!企画がスタートしてから4年。最初は300万ドルでスタートして結局総製作費3,111万5,000ドル(当時換算で約150億円)で完成!なんと最初の予算の10倍のお金を突っ込んだのです!映画の神様はこの映画にほほ笑みませんでした。お客さんが来なかったのです。濃い映画ファンなら知ってる話なんですが、このクレオパトラの転落は映画史にさんぜんと輝いています。■コッポラの転落制作『地獄の黙示録』あんまり完成しないので、現場で監督が気がヘンになりそうだった映画というと『地獄の黙示録』があります。監督は『ゴッドファーザー』シリーズで有名なフランシス・フォード・コッポラ。ちなみに地獄の黙示録はベトナム戦争の映画ですが、撮影自体はフィリピンで行われました。企画が企画なので、米軍がまったく協力せず、仕方がないのでフィリピン軍に協力を頼みました。せっかく作ったセットが台風の直撃でぶっ壊れて立て直し。主役のマーロン・ブランドが言うことを聞かないので全然撮影が進まず。コッポラは脚本を毎日書き直しつつ撮影。ついに倒れます。結局1,200万ドルの予算で始まった企画なのに3,100万ドルもかかりました。コケたら映画会社もコッポラも破産でおしまい!でした。ところが映画の神様はコッポラを見放しませんでした。死にそうになりながらコッポラが撮ったフィルムには、物語はよくわからないながらも異様な迫力が宿っており、興行成績は世界的な大ヒット!とにかくヒドイ目に遭う映画というのは一定のパターンがあるようです。●脚本もできてないのに撮影を始める●とにかく大規模なセットを建てる●しかもそのセットを何度も建てる●かつそのセットにはあまり意味がない●主役の俳優(女優)がビッグ●しかも言うことをきかない●監督に妙な自信がある●しかもその自信がおかしい最近ではCG技術が発達し、大規模セットを建てるなんてことはあまりありません。すごい予算をかけた映画がなくってちょっと残念ですね(笑)。(谷門太@dcp)
2012年09月08日カンヌ国際映画祭4日目となる5月19日(現地時間)、コンペティション部門でジョン・ヒルコート監督の『Lawless』(原題)が上映され、主演のシャイア・ラブーフ、トム・ハーディ、ジェシカ・チャステイン、ミア・ワシコウスカ、そして脚本を手がけたミュージシャンのニック・ケイブらが公式会見を行った。映画は禁酒法時代のヴァージニアを舞台に、密造酒で大儲けした実在の3兄弟と、残虐なFBI捜査官との熾烈な闘いをユーモアと共に描いている。『裏切りのサーカス』で印象的な演技を見せたトム・ハーディが、何をされても生き返る不死身の次男・フォレストを演じ、カリスマティックな魅力を発揮。ふてぶてしい表情はマーロン・ブランドを意識したのかと聞かれたトムは、「マーロンの映画は『ゴッドファーザー』も『波止場』も観たことがないから、真似のしようがないな。写真の彼はすごくカッコいいと思うよ」と答え、マイペースぶりを発揮。ヒルコート監督と同じくオーストラリア出身のミュージシャンで作家でもあるニック・ケイヴは、セリフがリズミカルだという指摘を受けて、「脚本を書いていても、頭の中にはいつも音楽が流れているんだ。だから、セリフが音楽的に聴こえるんだと思う」と、クールな表情で答えていた。第65回カンヌ国際映画祭は今月27日(現地時間)まで開催。(photo/text:Ayako Ishizu)特集:第65回カンヌ国際映画祭■関連作品:第65回カンヌ国際映画祭 [映画祭]Lawless (2012/原題)■関連記事:【カンヌレポート】ジャッキー、クォン・サンウ初共演作でアクション解禁のワケ明かす【カンヌレポート】柳沢慎吾も仲間入り!『マダガスカル3』上映にファン大興奮【カンヌレポート】ラクダ闊歩に美女との豪奢クルーズ…“将軍様”が大暴れ!【カンヌレポート】B・ウィリス&B・マーレイら、W・アンダーソン組集合で開幕!いよいよ開幕、カンヌ映画祭今年注目すべき華麗なるミューズを一挙チェック!
2012年05月21日14日、カンヌ映画祭にジョニー・デップが久々に登場。『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉』が招待上映され、公式会見が行われた。キャプテン・ジャック・スパロウの役作りには、『ミズーリ・ブレイク』のマーロン・ブランドを参考にしたのかとの質問に対し、ジョニーは、「僕は幸運にもマーロンと知り会えた。彼は映画の中でも外でも、僕に大きなインスピレーションを与えてくれた。でもキャプテン・ジャックに関してはマーロンに影響されたとは言えないね。僕はキャプテン・ジャックを18世紀のロック・スター、つまりキース・リチャーズと、スカンクのペペ・ル・ピュ(アニメのキャラクター)の間のような存在だとみなしているからね(笑)。つまり“スカンク(=信用できないやつ)”なんだよ。とてもロマンチックなスカンクというわけさ」と答えて、会場を湧かせた。また、女海賊を演じたペネロペ・クルスは、妹のモニカが彼女のボディ・ダブルを担当していることを吐露。「モニカは素晴らしいダンサーで、剣の扱いもうまいのよ」と、妹の協力を讃えた。監督のロブ・マーシャルによれば「ワイドショットでは、ときどきモニカが演じてるから、シルエットが違うんだよ(笑)」とのこと。じっくり画面を見ていれば、気づくかもしれない。(photo/text:Ayako Ishizu)特集『パイレーツ/生命(いのち)の泉』〜新たな伝説の幕あけ〜特集「カンヌ国際映画祭現地から最新ニュースお届け」■関連作品:第64回カンヌ国際映画祭 [映画祭]パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉 2011年5月20日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.■関連記事:【カンヌレポート4】オダジョー、芝居を通しチャン・ドンゴンと言葉の壁を乗り越える【カンヌレポート3】アンジー、カンヌで家族への愛を熱弁!「家族こそ愛がある場所」レオナルド・ディカプリオ、映画祭開催中のカンヌにジェイミー・フォックスと傷心旅行『ハリー・ポッター』新画像が到着夏の3D戦争をノンストップのアクションで制す?浅野忠信、鮮烈ハリウッドデビュー!3日で6,600万ドルの大ヒットスタート
2011年05月16日マーロン・ブランドと共演した『ラストタンゴ・イン・パリ』で知られるフランスの女優、マリア・シュナイダーが3日朝、がんのためパリの病院で亡くなった。享年58。俳優のダニエル・ジェランの娘でもあるシュナイダーは10代で映画に初出演、デビュー4作目でベルナルド・ベルトルッチ監督の『ラストタンゴ・イン・パリ』に出演、ブランドとの過激なラブシーンが話題を呼び、一躍有名になった。その後ドラッグに溺れ、自殺未遂を繰り返したが、80年代に入ると更正。女優として活動を続けたが、ヌードになる役は避け続けた。出演作にミケランジェロ・アントニオーニ監督、ジャック・ニコルソン共演の『さすらいの二人』、シリル・コラール監督・主演の『野性の夜』、日本映画『ヨーロッパ特急』などがある。遺作は2008年、ジョジアーヌ・バラスコ監督の『Cliente』(原題)。所属事務所によるとシュナイダーの闘病生活は長年にわたっていたという。(text:Yuki Tominaga)© Rex Features/AFLO
2011年02月04日ジョニー・デップが3月22日(月・祝)、最新主演映画『アリス・イン・ワンダーランド』のPRのため約3か月半ぶり7度目の来日を果たし、東京・新宿パークタワーでティム・バートン監督と共に記者会見に出席した。現在、アンジェリーナ・ジョリーと初共演する新作『The Tourist』(原題)の撮影中で多忙のジョニーは、パリから自家用ジェットで同日の午前9時10分、成田空港に到着し、会見場に登場。成田では徹夜組を含むファン約1,000人に出迎えられ、「温かい歓迎を受け、感動しました。日本のみなさんにはいつも大きなサポートをいただいています。日本に来ることはとても素敵な経験で、僕にとっては特別な国です」と感謝の弁。先に挨拶したバートン監督は、18日(木)から日本滞在中のためもあってか「コンニチワ、ティム・バートンです」と日本語を披露。ジョニーはビックリした表情でバートン監督を見つめながら拍手した。本作はイギリスの作家ルイス・キャロルの名作「不思議の国のアリス」と「鏡の国のアリス」の後日談で、19歳になったアリスの新たな冒険を描いた、バートン監督によるオリジナルストーリー。ジョニーは、アリスの冒険を助ける帽子屋、マッド・ハッター役。バートン監督との初コラボ作『シザーハンズ』を彷彿させる強烈メークで登場する。作品ごとに大変身する役作りの秘訣を聞かれ「変装やメークをすることでより自分が出せて、役に入り込むことができる。子供の頃、観ていた映画の中の尊敬する俳優はみんなキャラクターアクターだった。ロン・チェイニー、ポール・ムニ、マーロン・ブランド。崇拝しているよ」と歴代の個性派名優たちへのリスペクトを吐露。「僕は、観客を飽きさせないように毎回違うものを提供し、楽しませないといけない、という責任を感じている。いまのところ同じ役をやったことはないと思う。それは僕が人を観察するのが好きで、周囲にいる興味深い人の行動パターンを見て引き出しにしまっておくことが役立っていると思う」と真摯に話した。一方、本作を観たという、私生活のパートナーであり、フランス人歌手で女優のヴァネッサ・パラディとの間の10歳の長女リリーちゃん、7歳の長男ジャックくんの反応について「作品自体は大好きで気に入ってくれたけど、僕の役・マッドハッターに関してはクレイジーという印象を持ったよう」と苦笑い。バートン監督も、私生活のパートナーで女優のヘレナ・ボナム=カーターとの間の2人の子供の反応を「2歳の娘の反応が心配だったけど、イカれている作品として気に入ったみたい。彼女自身も、モンスターや怪獣が大好きでイカれているから」と自身の趣味をしっかり受け継がせた様子でニヤリ。取材陣を笑わせていた。バートン監督の来日は約2年ぶり。会見には記者&ライター280人、テレビなどカメラ70台、スチールカメラマン80人が集まった。ジョニーの強行スケジュールの絡みか、会見は約30分押しでスタート。会見予定時間60分のところ、約40分で終了した。本作は、全米では今月5日から公開中。20日現在で興行収入2億6,580万ドルに達しているという。『アリス・イン・ワンダーランド』は4月17日(土)より全国にて公開。(text:Yoko Saito)■関連作品:アリス・イン・ワンダーランド 2010年4月17日より全国にて公開© Disney Enterprises, Inc. All rights reserved.■関連記事:『アリス』で来日のデップ日帰りから1泊に予定変更ジョニーよりひと足早く来日のティム・バートン監督がサプライズで舞台挨拶!ついにジョニー&アンジーがツーショットで登場!ヴェネチアでの新作撮影は順調ジョニー・デップ来日決定も、与えられた時間は最大15時間で超ハードスケジュールジョニー・デップ、計画していた友人のバンド・ツアーへの飛び入り参加を断念
2010年03月22日