2013年1月20日 13:00
【雑学キング!】水星から分かる宇宙 ~水星に水が見つかった~
の昼間ばかりが続く1年間と、漆黒の闇夜ばかりが続く1年間とが、交互にやってくるわけです。
このように、1日が1年よりも長い惑星は太陽系の中でも水星だけです。
■水星にも水が存在する?
水星は太陽に近いため、太陽から届くエネルギーは、地球に届く太陽エネルギーの6~7倍にも達します。
そのため、水星の昼間の表面温度はもっとも高いところで摂氏400度以上となり、スズや鉛といった金属でさえ溶けてしまうほどの高温です。
しかし、その一方、夜になるとマイナス160度まで下がってしまいます。
これは、88日間も夜が続くのに加えて、水星の大気は非常に薄く、太陽が沈んでしまうと昼間の暖かさを保つことができないためです。
さらに、水星の自転軸は公転面に対してほぼ垂直であるため、極地方のクレーターの深いところには、永遠に太陽の光が届かないところが存在します。そのような場所の気温は常にマイナス200度以下にもなっています。
そのため、研究者たちは以前からこのような場所であれば、氷が存在するのではないかと仮説を立てていました。
そして、2012年になって、NASAの水星探査機「メッセンジャー」に搭載された中性子スペクトロメータと呼ばれる装置により、ついに水星の北極部分にあるクレーターの地下などに大量の水素が存在することが分かりました。