わたしにできることはなかったけれど、この場所が、わたしの憧れのすべてだった。
声には出さず「ありがとうございました」と一礼して、泣きながら電車に乗った。派手なピンクのスプリングコートと、真冬と、泣き顔。どれも最高にチグハグで、やっぱりわたしはおしゃれではないなとつくづく思った。
あれから4年とちょっと。クローゼットを開けると、観月ありさは未だにパリッと美しい。
今日もわたしは、着たい洋服を着て、書きたいものを書いている。
やっぱり天気はちっともわたしに関係がない。
雨が降ろうと、風が吹こうと、自分の空を晴らす術は知っているからだ。
暑い日だって、凍える日だって、その日着たい洋服を着る。わたしの天気を決める神様は、いつの日も、わたしなのだ。
パトゥ×オニツカタイガーのコラボスニーカー、リボン付き「メキシコ 66」やバレエシューズ