大人の趣味としての「観劇」。おすすめ公演からマナーまで【新世界を嗜む】
ライブ上演の観劇はギャップの宝庫。私が見てきた一例をあげると、とうにミュージカル界で地位を築き上げ、重厚な役を演じることが多かった大御所俳優さんが見せた、あるコメディミュージカルでの笑い上戸な一面(共演者のアドリブがすっかりツボに入ってしまい、震えて動けなくなってしまったのだ……!)。
また、年齢相応の役が増えていたベテラン女優さんが、初演時のリバイバルで、とある娘役を演じたときのみずみずしい輝きには、なぜだかわからないが涙が出たものだ。
役者さんの意外な一面を見れば、あなたはもっと舞台の世界にのめりこんでいくことだろう。
■最後に
素晴らしい舞台に出会ったその体験が、また劇場へと足を運ばせる
正直に申し上げて、毎回必ず素晴らしい舞台に出会えるとは限らない。ストーリーや役者、演出との相性もあるし、ときにはまわりの環境が恵まれなかったということもあるかもしれない。
それでも、また劇場に足を運んでしまうのは、いつかの、あの舞台で出会った感動を忘れられないから。願わくばもう一度、あのような舞台に出会いたい、と思わずにいられないのだ。
ひとつ印象的な舞台に出会ってしまったら、きっとあなたも、あの体験をもう一度……と夢見ることをやめられなくなることだろう。