結局のところ、コートは何着あれば十分? 2着で乗り切った冬と、20着で過ごした冬
そして、「彼が触れるから」という理由で、カシミアなど手触りが滑らかなコートを選ぶのだと。
なるほどと思った。
コートは女の暮らしと人生を表してしまうのだ。
■2着のコートで生きた冬と、20着のコートを着た冬と
私は過去にワードローブを最小限に絞ろうと試みて、コートを2着しか持たなかった冬があった。
1.通勤用のシンプルな黒のウールのロングコート
2.休日用の黒のショート丈のダウンコート
この2着のみ。
実際のところ、一冬過ごしてみてなんら不便はなかった。
ほとんどの生活のシーンにおいて、この2着で十分対応できる。
けれど、ものすごく寂しい思いをした冬だった。
毎日毎日、来る日も来る日も同じ黒いコートを着る日々。
気分が下がる冬になってしまった。
その反動で、およそ20着ものコートを所持していた冬もあった。コートの数と女のトキメキの数は比例する。
黒やグレーのベーシックカラーに加え、綺麗な薄いイエロー、鮮やかなオレンジ、シックなカーキ色などの色とりどりのコートたち。
Aラインのものからトレンチ風にベルトで縛るものまで形もさまざま。
カジュアルなコートも欲しくなり、Pコートやダッフルコートも所持した。