岡田将生「人と人とのバランスを楽しみながら、自分を知っていく」――自分らしさのヒント
「言動自体はクズなんだけど、伊藤は自分の意志で純粋に生きている、と思えるようになってきたんです。伊藤としての人生をまっとうしている、というか。
傷つきたくないって誰もが思っているし、そのために自分の世界で生きるのは悪いことじゃない。
それによって相手を傷つけているかもしれないけれど、誰も傷つけないように生きていくのは不可能だ、とも思うんです。
伊藤を演じるうちに『こういう生き方もいいなぁ』とか『こんな生き方ができたら、違う世界が待っているんだろうな』と考えたりするようになりました。
だから、いまでは伊藤のなにが“痛男”なんだろうって、わからなくなってきています(笑)。
もちろん、近くにいたら関わりたくないし、近寄りたくはない。でも、2017年の夏をとおして、一番好きになったキャラクターであることは間違いないですね」
“自分らしく生きること”はきっと、人と違う道を選んだり、ひとりになるのをいとわないことでもある。
岡田が言うように、誰かとぶつかってしまうときもあるだろう。
思っていることを口に出せる伊藤が、まぶしい
物語のなかで、伊藤は自分の生き方をつらぬくために、容赦なく人を傷つける。