映画『29歳問題』キーレン・パン監督インタビュー。幸せになるためのいくつかの事柄について。
舞台も映画もそれぞれに工夫を凝らしてますが、特に役者の演技の指導の部分に力を入れました。観た方の多くは、観るたびに新たな発見があり、何度も何度も観たくなる映画だと言ってくださいます。映画の中にいろいろな演出やディテールがあるのが見どころです。
ーー舞台ではひとり芝居ですが、映画化にあたりW主演のキャリアなクリスティー役のクリッシー・チャウと夢見がちなティンロ役のジョイス・チェンの配役もぴったりでどちらにも共感でき魅力的でした。彼女たちを起用した理由を教えてください。
まずクリッシー・チャウとは、長年の知り合いで彼女がデビューして映画界で色んな人に知られるようになる前からお付き合いががありました。すごくがんばり屋でキャラクター的にもこの役のクリスティと共通してる部分があるんです。前向きで一生懸命に仕事をする人で、向上心がある。
一方のジョイスは、ティンロ役はこの人しかできないと思いました。ジョイス自身も楽天的で明るくて、私は彼女の笑顔が大好きなんですが、本当に魅力的で人を惹きつける力があるんですね。ただティンロというキャラクターは、我々が普段思うようなメジャーな人物ではない。どちらかというと少数派です。