「今の時代に能楽は絶対に必要」観るのは“舞台”ではなく、“自分の人生”だ
昔どういうやり方をしていたか、というだけではなく、これからどのように社会に提供していくか。それを考えるのが自分の仕事だと感じています。そのために、どういう手段があるか、その手段を使って能楽の魅力をどう表現していくか、ということを常々探求しています。
■最初はボーっとするだけでもいい。能楽を楽しむ3ステップ
──まだ能楽に触れたことのない人はどうやって能楽に親しんだらいいのでしょうか?ぜひおすすめの見方など教えてください。
あくまでも自分で実践してみて一番すんなりいった方法になりますが、3つのステップを提唱したいと思います。
ステップ1は、メモとペンを持って行ってください。前半、舞台の内容に連動させないで、自分の悩みをただメモ帳に書き出してみます。
能楽堂は暗転しないのでぜひメモしていただきたいですね。後半ではその悩みに対して、解決法を考えてみてください。
続くステップ2では、メモ帳を取りはらって、ステップ1で行ったのと同じことを、今度はご自身の頭の中でやってみてください。
――あれ、舞台を観ていないですね(笑)
はい(笑)。最初はそれでもいいと思っています。
実際に公演に通ってくださっている方で、デザイナーの方がいます。