くらし情報『バカボンのパパに学ぶ「これでいいのだ!」セラピー』

バカボンのパパに学ぶ「これでいいのだ!」セラピー

従来の価値を根底からひっくり返す、破壊と否定の芸術運動――。ダダイズムは、そういう解釈をされていたのでした。

■破壊力は「笑い」や「肯定」にこそ潜む

しかし、ノゲーズ教授は、ダダという言葉は、実はキャバレーで催されたパーティーで、レーニンが発したロシア語の掛け声「ダー、ダー」から採られたという説を唱えます。

破壊と否定の呪文とされていた言葉が、実は「いいぞいいぞ!」「もっとやれ!」という掛け声を起源としていたとしたら……。世の中を変える破壊力は、実は否定よりも笑いや肯定が生んだ、ということになります。

考えてみればデュシャンの作品だって、怒りや不機嫌よりも、どちらかというと笑いとかユーモアを感じるではないですか。価値の転倒を図ろうとしていた私の論文に足りなかったのは、そういうスタンスでした。

そう気づいたときには締切は迫っていました。
私は書き直しをやめて進学を諦め、就職することに決めました。川沿いの家から夕陽が見えた日、私の脳裏に「これでいいのだ」という言葉が浮かんだのです。それは人生の大きな転機でした。

■主語を「わし」、語尾を「のだ」にしてみる

最近、深夜枠でリメイクアニメが放送されているので、ご存じの方も多いでしょうが、「これでいいのだ」

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