■「肯定」で問題を乗り越える力が湧いてくる
バカボンのパパは、原則として人間の業を肯定します。妻子ある男性を好きになってしまったとき、女友達に相談したら、こっぴどく叱られることでしょう。でも、バカボンのパパならなんというでしょうか。
「仕方ないのだ。人が人を好きになる気持ちを否定することなど、誰にもできないのだ。でも、諦めるなら、きっぱりと諦めればいいのだ。あなたは別に悪いことなど、ひとつもしてないのだ。これでいいのだ」
いい加減に結婚しなさいという、親からの干渉がつらくなったときには、こんな風に応用してみてはどうでしょうか。
「親が子を思うのは当然なのだ。でも昔から全員が結婚していただけではないのだ。わしにはわしの人生があり、わしの道を行くしかないのだ。これでいいのだ」
人生の壁にぶつかったとき、つい「これでいいのか?」と、自分の考えや行動に厳しく「ノー」を突きつけてしまいがちです。それが問題の解決にうまく結びつけばいいのですが、ときには柔軟な視点を失い、傷ついて前に進めなくなってしまうものです。
いったん「これでいいのだ!」と現状を肯定し、思い込みを取り払ってみると、現実そのものが見えてきて、問題を乗り越える力が湧いてくることもある――。