「“空気を読む”を超えて」Kitri:音色が映す新時代vol.3【interview】
人と違うことをしてみたい気持ちも2人の中にあったから。
――Kitriの曲には、抑え切れない衝動みたいなものを感じる瞬間があります。
Mona:Kitriを始めるきっかけもそんな感じです。ピアノ専攻を目指して大学の受験勉強をしている頃、クラシックの曲を朝から晩まで練習する生活だったんですけど、受験のための音楽をやっている感覚になり、「私がやりたい音楽は本当にこれなのか? 」と悩んでしまって。そんなときに自分で歌詞を書いて、曲にして歌うことが心の支えになっていたんです。受験前だから家族にもバレないようにこっそり録音していたんですが、パソコンのごみ箱に捨てておいたのを母に見つかってしまい……。Hina:親も使っていたパソコンだったんだよね。母は整理整頓が得意で、いつもきれいにしているから、何気なく見つけたんだと思います(笑)。
Mona:「受験生なのにごめんなさい」って謝ったら、むしろ「聴いたけど、すごくよかったよ」と褒めてくれて。そこで「私、これがやりたいのかも」って堂々と思えるようになりました。家族が初めてのリスナーなんです。
Hina:母は「Monaちゃんが面白い曲を作ったのよ! 」